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雨の名前の種類と種類別の雨の特徴・意味・漢字|日本/季節

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雑学 / 2017年12月03日
雨の名前の種類と種類別の雨の特徴・意味・漢字|日本/季節

雨の種類別特徴

cats & dogsと土砂降り

もの凄い勢いで雨が降ることを土砂降りと言います。最近ではゲリラ豪雨、集中豪雨と置き換えられ土砂降りという言葉はあまり聞かれなくなりました。土砂降りは当て字だそうです。実際に土砂が降ってくるわけではありませんから。

新明解国語辞典によると「どしゃ」は「どさくさ」の「どさ」と同源。突然のでき事による混乱状態を説明しています。

英語でも、この土砂降りを It rains cats & dogs.と言います。北ヨーロッパの神話によると猫には雨を降らせる力があり、一方犬は風を吹かせる力があると信じられていました。日本語も同様、雨は色々な形・言葉で表現されます。今回は、日本の雨について徹底解説します。

振っている状態別の雨の呼び名

雨が降っている状態別の呼び名を紹介します。日本独特の情緒が織り込まれ、それぞれひとつずつどれをとっても美しい響きの雨に変わります。

驟雨(しゅうう)

にわか雨のことです。驟雨(しゅうう)とは気象用語です。突然降り出す雨を指します。にわか雨の方が一般的で分かり易い言い方です。

地雨(じあめ)

シトシトぴっちゃん、シトぴっちゃん。子連れ狼の主題歌に登場するシトシトと降り続く雨です。農作物には優しい雨ですが、降雨時間が長いため、人は憂鬱を感じることがあります。

肘かさ雨(ひじかさあめ)

突然降り出した点では驟雨(しゅうう)に似ていますが、その程度が激しく、肘を傘の代りにして雨宿りをする様子を表す雨です。

篠突く雨(しのつくあめ)

篠(しの、しぬ)は群生する細い竹のことです。篠突く雨はまるで篠の束が降ってくる雨です。言葉の響きからはロマンチックなイメージがありますが、槍のような雨のことを言います。

村雨(むらさめ)

線ではなく、一粒一粒の玉を感じる雨です。群雨、叢雨とも書かれます。村の田畑を潤してくれる玉のような雨です。

怪雨(あやしあめ)

お正月の空が澄んでいるのはなぜでしょう。空気中に混ざりものが少ないからです。雨はその核になる「エーロゾル」と呼ばれるものが存在しないと降ってきません。粉塵、黄砂、火山灰、花粉などが「エーロゾル」として雨粒の核を構成しています。それらが混在して降る雨を怪雨(あやしあめ)と言います。

天泣(てんきゅう)

天の涙です。後述しますが、空の高いところにある雲たちは氷によって構成されています。高所にあるため降り注ぐ間に蒸発してしまうのが常です。晴れているのに雨が降ってくる。まれな現象です。これを日本人は「狐の嫁入り」と呼びました。

外待雨(ほまちあめ)

近畿地方では私雨とも言います。局地的な雨を指します。まるで自分の田畑にだけ降り注いでくれる感謝・恵みの雨です。

梅雨がつく雨の呼び名

入梅(にゅうばい)

『日本には四季がある。いや、五季にすべき』と気象関係者の間でかつて論争を巻き起こしたのがこの季節でした。入梅=梅雨入りに関しては、最近大雑把に扱われています。

栗花落(ついり)

栗の花が落ちることからこう呼ばれます。堕栗花(ついり)と綴る地方もあります。まさに日本の歳時記です。

五月雨(さみだれ)

松尾芭蕉の句『五月雨を集めて早し最上川』で有名な五月雨です。旧暦の5月なので現在の暦では梅雨時にあたります。暦(こよみ)とは日を読む、日読みから派生した言葉だそうです。

梅雨(つゆ)

梅雨の読み方は「ばいう」から「つゆ」に変わりました。もとは中国から伝わった言葉で、この時期の雨は黴(カビ)を発生させるものであったため黴雨(ばいう)と呼ばれていました。けれど黴(カビ=ばい)では語感が良くないので梅(ばい)を用いたという説があります。

もうひとつは梅が熟す季節に降る雨なので梅雨の文字が当てられたという説。この2つが有力視されています。人は不快感を覚えますが、農作物をはじめ野生の生物にとっては恵みの雨です。

菜種梅雨(なたねつゆ)

天気予報(気象業界)では、「天気が悪くなる」は禁句とされています。雨を望んでいる人々もいるからです。ではどのように表現するのでしょうか。「天気は下り坂です」や、「天気はぐずつくでしょう」という言葉になります。

菜種梅雨は菜種が成長する3月下旬から4月にかけて、関東以西地方で天気がぐずつく雨のことを指します。

走り梅雨(はしりづゆ)

ゴールデンウイークが明けた頃から5月の下旬にかけて降る雨の種類です。もう梅雨に入ったのかなぁと感じさせる、はっきりしない天気が続くことを言います。

その他梅雨がつく雨の種類

◆送り梅雨(おくりづゆ):梅雨が明ける頃の雨の種類です。
◆戻り梅雨(もどりづゆ):梅雨明けしたと思ったのに降り続く種類の雨です。
◆空梅雨(からづゆ):梅雨時期に雨が少ないことを指します。
◆山茶花梅雨(さざんかつゆ):初冬の比較的短い期間に降る種類の雨です。

雨の名前の種類

時雨(しぐれ、じう)

時雨(しぐれ、じう)とは晩秋から初冬にかけて降る種類の雨です。一時的に降ったと思ったら、すぐに青空が戻って来たりします。天気予報では「~は時雨れるでしょう。」などと使用されます。晩夏に鳴くひぐらしの声を蝉時雨と呼んだりもします。

◆村時雨(むらしぐれ):短期間強く降ったあと、さっととおり過ぎて行く種類の雨です。
◆片時雨(かたしぐれ):非常に狭い範囲に降る時雨の種類です。
◆横時雨(よこしぐれ):時雨の種類の中でも横殴りに降る雨を指します。
◆春時雨(はるしぐれ):時雨を連想させる春に降る冷たい雨のことです。

春雨(はるさめ)

昭和生まれの方には『春雨じゃ、濡れて参ろう』の月形半平太の言葉が懐かしく響きます。日本の雨の種類分けは非常に細かく農業に密接しています。春雨は地雨とも表現され、菜種梅雨の頃のいつまでも降り続く雨を指します。

月形半平太の言葉の意味は、風流だから濡れて行こうではなく、横から振り込んで来る霧雨では傘をさしても無駄であるから傘なしで参ろう、と解釈されています。

◆春霖(しゅんりん):3月から4月の春の長雨、菜種梅雨の一種です。
◆小糠雨(こぬかあめ):春先にシトシト降る種類の雨。ひそか雨とも言います。欧陽菲菲の「雨の御堂筋」に登場します。

日本の雨=冷たい雨

熱帯地方に降る暖かい雨と違って日本に降る雨の80%は冷たい雨です。空に浮かぶ雲は氷晶(氷の粒)で構成されています。これらの氷晶が温度の高い空気中を落下する際に融けて地上に落ちたものが雨です。種類分けすると「冷たい雨」になります。

融けずに地上に落下すると、雪や雹(ひょう)霰(あられ)と種類分けされます。地上から高い位置の雲から落下する氷晶は雨になる前に蒸発してしまいます。雲には雨を降らす雲とそうでない種類の雲があります。ユーミンの「冷たい雨」もこの種類の雨です。

秋の雨

秋の雨を指す言葉には以下があります。

◆秋入梅(あきついり):秋の長雨の期間をこう呼びます。
◆秋霖(しゅうりん):湿っぽい秋のこと。また秋の長雨のことを言います。

冬の雨

冬の雨は次のとおりです。

◆氷雨(ひさめ):晩秋から初冬にかけての冷たい雨。演歌のタイトルにもなっています。
◆冬雨・寒雨・凍雨:冬に降る冷たい雨の総称です。

雨の種類(数値)別の意味

気象用語になります。非常に激しい雨、猛烈な雨に至っては気象庁より注意報・警報が発令されます。恵みの雨が凶器に豹変する瞬間です。

◆やや強い雨:10mm以上20mm未満/1時間。雨を感じます。
◆強い雨:20mm以上30mm未満/1時間。水たまりがどんどんできる雨です。
◆激しい雨:30mm以上50mm未満/1時間。道路が川になります。
◆非常に激しい雨:50mm以上80mm未満/1時間。災害の危険が迫ります。
◆猛烈な雨:80mm以上/1時間。命が危険にさらされる雨です。

雨に関係する漢字

雨が付く漢字は非常に多く存在します。その中でも天気(気象)に関わる代表的な漢字を紹介します。雨、雪、雫(しずく)、雲、雷、雹(ひょう)、霜、霞(かすみ)、霧、霰(あられ)、露、靄(もや)、霙(みぞれ)などがあります。

雲の種類

雲は、存在する位置(高度)と形状によって10種類に分けることができます。これを「10種雲形」と言います。天気予報でお馴染みの名前の雲も登場しますが、すべての雲が雨を降らせるわけではありません。

【10種雲形】
◆巻雲(けんうん=すじ雲)
◆巻積雲(けんせきうん=まだら雲)
◆巻層雲(けんそううん=うす雲)※以上の雲底(雲の低部)は6km以上です。
◆高積雲(こうせきうん=むら雲)
◆高層雲(こうそううん=おぼろ雲)※以上の雲底(雲の底部)は2~6kmです。
◆乱層雲(らんそううん=あま雲)
◆層雲(そううん=きり雲)※以上の雲底(雲の底部)は0.6km以下以下です。
◆層積雲(そうせきうん=くもり雲)※雲底(雲の底部)は2km以下です。
◆積雲(せきうん=つみ雲)※夏の青空に浮かぶ雲
◆積乱雲(せきらんうん=入道雲)※雲頂(雲の頂部)が12km以上になります。

以上が10種雲形です。

雨を降らせる雲

雲は10種類あります。雲は怪雨(あやしあめ)の所で触れたエーロゾルと呼ばれる核を中心に氷晶、水滴として存在しています。氷晶は温度の高い空気に触れると融けます。水滴は集合・結合して重くなり雨粒として地上に落下してきます。

ところが高い位置にある雲からの雨は地上に落下する前にほとんどが蒸発してしまいます。雨を降らせる雲の条件は、雲底が低い雲、さらに背の高い雲に限られます。雨を降らせる雲は次の3種類になります。

◆層雲(そううん):霧とも呼ばれます。
◆乱層雲(らんそううん):空が真っ黒になる雲です。
◆積乱雲(せきらんうん):積雲が発達した入道雲です。

その他、まだまだある雨の呼び名

雨の種類いかがでしたでしょうか。今回紹介しきれなかったその他の雨について簡単に紹介いたします。

◆翠雨(すいう):青葉を濡らす雨のことです。
◆緑雨(りょくう):新緑・若葉を潤す雨のことです。
◆麦雨(ばくう):麦が熟する頃に降る雨を言います。
◆甘雨(かんう):草木に降り注ぐ種類の雨になります。
◆瑞雨(ずいう):穀物の成長を促す種類の雨です。
◆卯の花腐し(うのはなくたし):卯の花が咲く頃に降る雨です。
◆秋霖(しゅうりん):秋の長雨をこう呼ぶこともあります。
◆虎が雨(とらがあめ):5月28日に降る雨。曽我兄弟の仇討に由来しています。
◆洗車雨(せんしゃう):彦星が織姫に会うために牛車を洗う雨です。
◆酒涙雨(さいるいう):7月7日にしか会えない彦星と織姫の涙です。
◆御山洗(おやまあらい):山々を洗い清める種類の雨です。
◆半夏雨(はんげあめ):夏至の11日後の半夏生に降る雨をいいます。
◆寒九の雨(かんくのあめ):寒入り9日目に降る雨。豊作の兆しです。
◆作り雨(つくりあめ):打ち水のことを指します。
◆樹雨(きさめ):濃霧の森林を歩いている時に葉から滴り落ちて来る雨です。

雨について考えてみましょう

記事を通して雨について関心を持っていただけたでしょうか。雨は二十四節季や日本の年中行事などに度々顔を出します。時に空は荒れ狂い、雨は人間社会に理不尽な災害を加えますが、一方では五穀豊穣、天の恵みも与えてくれます。雨について考えてみましょう。