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【季節別】雲の名前の種類・富士山で見れる雲の種類|珍しい

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雑学 / 2018年01月21日
【季節別】雲の名前の種類・富士山で見れる雲の種類|珍しい

自然がつくりだす天の雲

日本のいろ溢れる四季に思いを馳せたとき、欠かすことのできないのが、表情豊かな雲です。この雲は、まさに自然がつくりだした造形美であり、自然の奥深さをも知ることができます。

ここでは、天に在る雲の正体に始まり、その種類や季節ごとに変化する日本の雲について、また霊峰富士がつくる雲の種類、そして世界で見られる珍しい雲の種類までと幅広く紹介していきます。

雲の正体とその種類とは?

身近な存在である雲の正体は、空気中の水蒸気が凝結してできた雲粒の集合体です。それが大気中に浮かび、いわゆる雲となります。

空気の水分からできた雲粒の集合体である、雲の種類について解説していきます。

【層別】雲のグループ

雲にはさまざまな種類があり、その名前もいくつもあります。けれども、雲の種類は国際気象機関(WMO)により定められており、大別された10種類が基本になっています。

そして、その10種類の雲は、さらに発生する高度によって上層雲・中層雲・下層雲の3つのグループに分けられます。

【雲のグループ1】上層雲の種類と名前

巻雲(けんうん)

「巻雲」は、一般的にはすじ雲とも呼ばれます。くしで髪をすいたように、あるいは白い絵具を刷毛で伸ばしたように、白い羽毛で刷いたような細い雲が集まり構成された種類になります。陰影がなく、細くたなびく雲の輪郭がはっきりしているのが特徴です。

「巻雲」が現れる高度は、約5000m~13000mです。この雲は、水蒸気が凝固した微小な氷の粒の集まりによってできています。

巻積雲(けんせきうん)

「巻積雲」は、一般的にうろこ雲とも呼ばれます。白く陰影のない微小な雲片が、魚のうろこのように、あるいは白い小石を敷き詰めたように見える雲の種類です。「巻積雲」が現れる高度は、約5000m~13000mです。この雲も巻雲と同じように、小さな氷の粒の集まりによってできています。

また、「巻積雲」は、別の種類の雲である高積雲と大変似ているため、判別することが難しいともいわれています。

巻層雲(けんそううん)

「巻層雲」は、一般的にうす雲と呼ばれます。空一面を薄く陰影のないベールで覆ったように広範囲に発生します。また、この雲は微小な氷の粒の集まりによってできています。

「巻層雲」はとても薄い種類の雲のため、発生の初期では空との判別がつきにくいです。このベールのような薄さによって太陽光を透過しやすく、さまざまな大気光学現象を起こします。たとえば、雲を構成する氷の粒が六角柱状の場合では、太陽や月を覆って「かさ」ができたりします。

また、この種類の雲は現れる高度は、約5000m~13000mになります。

【雲のグループ2】中層雲の種類と名前

高積雲(こうせきうん)

「高積雲」は、一般的にひつじ雲と呼ばれます。まるで青空に白い羊の群れがいるような、白い塊状の雲片が集まった雲の種類をいいます。また、この雲は微小な氷の粒、あるいは水滴の集まりによってできています。

また、先に触れた巻積雲よりもその塊は大きく、はっきりとした白色を持ち、下部に至っては灰色になっていきます。そのため、「高積雲」が発達していくと、空が薄暗くなってしまいます。「高積雲」が現れる高度は、約2000m~7000mになります。

高層雲(こうそううん)

「高層雲」は、一般的におぼろ雲と呼ばれます。空一面に薄い墨を零したように、灰色のベールのように見える雲の種類です。この霞んだ、おぼろ雲が夜にあり、さらに月が出ている場合、日本では朧月夜と呼ばれ古くから親しまれています。

この雲を通して太陽を見ると、すりガラスを通して見たようにぼんやりと霞んで見えます。これが、太陽が眩しいほど見える巻層雲との違いであり、区分する基準にもなっています。

また、「高層雲」が現れる高度は、約2000m~7000mになります。そのため、この雲はほとんどが微小な水滴の集まりによってできています。

乱層雲(らんそううん)

「乱層雲」は、一般的に雨雲・雪雲と呼ばれます。厚さや色にムラが少なく暗い灰色をし、この雲が空全体を覆うと太陽は見えなくなります。この雲は、雨や雪を降らせる代表的な種類になります。

「乱層雲」が現れる高度は、約2000m~7000mになりますが、これよりも低くい場所や高い場所にでも連続して発生する場合もあります。

【雲のグループ3】下層雲の種類と名前

層積雲(そうせきうん)

「層積雲」は、一般的にうね雲と呼ばれます。白色、または灰色で、まるで畑の「畝」のように細くロール状の雲が群れをなして存在します。雲の底は暗く見え、曇天を齎しますが雨を降らすことが少ないのが特徴の種類になります。

「層積雲」が現れる高度は、地上付近~約2000mになります。そのため、山間や丘陵地などで湿度のある気流が地形によって層積雲を発生させ、小さな層積雲の大集団を作ることもあります。

積雲(せきうん)

「積雲」は、一般的に綿雲と呼ばれます。晴れた日に発生しやすく、大きな綿菓子のような雲が空に浮かんでいるように見えます。また、雲の中にある雲粒の密度が高いため、日差しが当たった際の明暗がはっきりと出るのが特徴の種類です。

「積雲」が現れる高度は、地上付近~約2000mになります。

層雲(そううん)

「層雲」は、一般的に霧雲と呼ばれます。山の山腹、頂上や地上付近に輪郭がぼやけた千切れたような雲です。

「層雲」が現れる高度は、地上付近~約2000mになりますが、最も低い位置に発生する雲の種類といわれています。渓谷などを一面の霧が覆った場合、雲海と呼ばれていますが、これも層雲となります。

積乱雲(せきらんうん)

「積乱雲」は、一般的に入道雲や雷雲と呼ばれます。この雲は強い上昇気流の影響により、積雲から発達し、まるで塔や山のように高く立ち昇った雲の種類になります。

「積乱雲」の雲頂は、まれに成層圏下部にも達することがあり、地上付近~13000mの高さまでと非常に背の高い雲の種類になります。ただし、分類上では下層雲のグループに入ります。

【日本】四季折々の雲

俳人の正岡子規が俳句雑誌「ホトトギス」において、「春雲は綿の如く、夏雲は岩の如く、秋雲は砂の如く、冬雲は鉛の如く」と日本の季節ごとの雲の様子を表現しています。

このように日本には、四季を現す独特の雲を見られます。そこで、春夏秋冬ごとの雲の種類をみていきます。

春の雲

春の雲は、季語にもある朧月夜をつくり出す高層雲になり、霞んだ雲になります。ベールのような薄い層雲を通して景色を見たときに、春霞と呼ばれています。

夏の雲

夏の絵や写真をイメージしたときに、モクモクとした背の高い入道雲を思い描く人も多いでしょう。まさに、「雲の峰」といえば夏の入道雲(積乱雲)のことを指しています。

鉛直に天高く昇った雲で、まるで巨大な塔や山の姿に見えることから、これらの名があります。日差しの強いときに、強い上昇気流によって発生し、夏のゲリラ豪雨や雷電などを引き起こしこともあります。

秋の雲

秋の雲は、水蒸気量が少なく上昇気流が弱くなると、いわゆる秋らしい雲になります。

先にも触れた鰯雲は、秋の空を現す代表的な雲の種類になります。秋の空は水蒸気が少ないため、他の季節と比べると空気が澄み透明度が増します。そのため、遥か上空にある「巻積雲」の姿を捉えやすくなります。

冬の雲

冬の晴天の雲は濃い青空に引き引き立てられ美しく、一方では曇天では空一面に陰鬱な雲が広がり寒々しく感じます。冬の寒空に、じっと凍ったように動かずにいる雲の種類を「凍雲(いてくも)」と呼ばれています。

霊峰富士にかかる雲とは?

日本の世界遺産である、富士山にかかる雲の中で代表的なものが、「笠雲」と「つるし雲」です。また、富士山は古くから観天望気の指標とされ、「富士山が笠をかぶれば近いうちに雨」、「ひとつ笠は雨、二重笠は風雨」などといった言い伝えが今でも多く残されています。

そこで、ここでは富士山の特徴ある雲の発生、雲の種類をみていきます。

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観天望気とは、雲や風など大気の状態を観測し、天気を予測することです。富士山の雲は非常に顕著な現象を示すため、麓の住民は富士山の雲を見て天気を予測してきたのです。

富士山の雲のでき方

【笠雲・つるし雲】

富士山などの山を回り込んだ風によって発生する雲の種類に、「笠雲」と「つるし雲」があります。上昇気流により水蒸気が冷やされ「笠雲」となり、また山腹を回り込んだ風が渦を巻き、それにより上昇気流が生まれ「つるし雲」をつくります。

また、笠雲のでき方には先に触れたものとは別の種類もあります。日差しを受けて温められた空気が、山の斜面に沿って昇り上昇気流が生まれます。このときの気流が弱いと雲が発生し、「笠雲」となります。

富士山の雲の種類

観天望気の指標となる富士山の雲について、雲の種類とその後の天気傾向をイラストで紹介していきます。

つみ笠雲

「つみ笠雲」の場合は春の時期に発生しやすく、また晴天が続きますが、冷たい風が吹きやすい傾向があります。

はなれ笠雲

「はなれ笠雲」の場合は冬の時期に発生しやすく、また晴天が続き風もあまり吹きません。けれども、冷え込む傾向があります。

うず笠雲

「うず笠雲」の場合は冬の時期に発生しやすいです。麓で強風が吹きやすい傾向があります。

ふきだし笠雲

「ふきだし雲」の場合は冬の時期に発生しやすいです。降雨が予想され、時折り風も吹くでしょう。特徴として、西高東低の気圧配置で発生しやすいです。

かいまき笠雲

「かいまき笠雲」の場合は秋の時期に発生しやすく、風雨が激しくなる傾向があります。場合によっては雪も激しく降ることもあります。また、麓でも気温の低下が予想されています。

まえかけ笠雲

「まえかけ雲」の場合は夏の時期に発生しやすく、その後の天気は下り坂になる傾向があります。風も弱く晴天ですが、徐々に雲行きが怪しくなりやすいでしょう。

【世界】珍しい雲の種類

先に触れたようにさまざまな種類がある雲は、空に当たり前に在ります。日常風景の一部である雲が極まれに、その姿を変えてみせることがあります。

珍しい雲として知られている種類から、最近新しい種類として認定された雲までといくつかピックアップしてみていきます。

【最新の雲】アスペラトゥス波状雲

2009年に、イギリスの雲評価学会によって新種と認定された雲の種類に「アスペラトゥス波状雲」があります。そしてさらに、2017年には世界気象機関(Meteorological Organization (WMO))が発行する国際雲図帳において、「アスペラトゥス波状雲」を新種の雲と発表しています。

「アスペラトゥス波状雲」のアスペラトゥス(asperatus)とは、ラテン語で「荒々しい、荒れ狂った」といった意味となります。また、「アスペラトゥス波状雲」は日本語にすると「荒狂波状雲」と呼ばれます。

ただ、この「アスペラトゥス波状雲」は 発生条件は推測されていますが、その詳しい原因については分かっていません。

乳房雲

「乳房雲」とは、コブのような雲が、空から垂れ下がっている状態のことをいいます。その形がまるで乳房とも形容されるため、この呼び名がついています。

この「乳房雲」の発生は、激しい下降気流の発生を現しており、大雨や雹、雷に注意が必要となります。また、輪郭のはっきりとしたコブが発生した場合は、激しい気流の渦が起きている可能性があるため、乱気流や竜巻の発生に対する警戒が非常に必要になります。

アーチ雲

「アーチ雲」とは別名たな雲とも呼ばれ、厚い積乱雲や積雲の下に発生する雲のことをいいます。

この「アーチ雲」を空に見つけた場合、突風や大雨、雷、雹などの荒れた天気が発生することが多いため注意する必要があります。

「アーチ雲」のアーチの形は、ぼんやりとした姿になることも多いですが、まるで絵のような異様なほどはっきりとした姿になることもあります。

アーチの形が明瞭で輪郭がはっきりと判別できるほど、その雲の内部の対流が整っており、雲の内部と外部の温度差や湿度差が大きいと考えられます。そのため、激しい暴風雨が起きる可能性が高く、より強い警戒をする必要があります。

雲の種類がわかるオススメの本

幼いときに、多くの人が一度は空の雲を見て、食べ物やお菓子、あるいは動物などに見えると遊んだことがあるでしょう。

雲は子供から大人までもが惹きつけられる魅力があります。そんな雲について深く知ることができる、オススメの本を紹介していきます。

【子供向け】「雲のカタログ 空がわかる全種分類図鑑」

「雲のカタログ 空がわかる全種分類図鑑」は、世界気象機関による100種類近い分類を余すことなく網羅し、雲の写真から学術的名称までを調べられる図鑑になります。

身近な存在である雲の学術的名前を知ることで、その雲がどのようにできたのか、この後どのように変化する可能性があるか、立体的な構造はどうなっているかなど、さまざまなことが分かり、雲を見る目を変えることができる画期的な一冊となっています。

雲を深く知ることで、起こりうる自然現象を読み、行動に役立てる知識を得るきっかけの本としてみてください。

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こんなに雲の種類があるのかと感心しました。写真も大きく解説もしっかりとしてあり良い本と思います。散歩には持ち歩きにくいですが、散歩道で子供とあの雲何だろね?と言いながら楽しく歩いています^^

【大人向け】「驚くべき雲の科学」[解説]リチャード・ハンブリン[訳]村井昭夫

「驚くべき雲の科学」は、イギリス気象局の協力を得て制作された雲の写真集です。この本は身近な存在である雲の長閑に空に浮かぶ姿を捉えたものではなく、滅多にしか見られない、思わず息を呑むような雲の造形美を楽しむことできる一冊となっています。

また、この本にある写真には、最新の科学に基づく解説も付きます。一見すると難解に思える解説も美しい写真に添えられていると、科学に対するロマンが生まれる予感がします。

雲には自然がつくり出す、スーパーセル(強烈に回転する上昇気流を伴う雷雲群)や巨大な穴あき雲であるフォールストリーク・ホールなどといった壮大さがあり、一方で夜光雲や石炭とガスの燃焼で生まれる煙状雲などは、人類がつくり出した雲の存在を改めて知ることもできます。

眺めるだけで自然や人の営みそのものに思いを馳せることができる、珠玉の一冊となっています。

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中古品でも新品と比較して遜色ないきれいなお品でした。迅速なご発送にお礼申し上げます。
水蒸気、風、気温次第でこれほど多くのバリエーションの雲の姿があるのかと感嘆する内容でした。一度は見てみたいと思うものがたくさん掲載されていて、興味深い一冊です

天に坐す、形なき雲に思いを馳せる!

私たちの生活を左右してしまう雲は時として災いを齎し、一方では恵の雨や四季をつくり出します。この厳しくも優しい雲に、人は古の時からさまざまな思いを馳せてきました。

決して無くなることのない、けれども形なき雲を、改めて知る機会にしてみてください。

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