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トリカブトの花言葉の意味と由来|復讐/栄誉/フランス

Author nopic iconkyoko
花言葉 / 2018年03月15日
トリカブトの花言葉の意味と由来|復讐/栄誉/フランス

トリカブトの花言葉の意味は?

植物や毒に詳しくなくても「トリカブト」と聞くと、すぐ毒のある植物と思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。

猛毒をもつ怖い植物のイメージで知られている「トリカブト」ですが、実際、ギリシャ神話に「トリカブト」に関する話があり、古い時代から毒を持つ怖ろしい植物と認識されていました。

今回は、「トリカブト」の花言葉やその由来を中心に、「トリカブト」に関する神話や言い伝えなどをご紹介します。

「トリカブト」の花言葉は「敵意」「厭世家」「人間嫌い」「栄光」「美しい輝き」などです。西洋の花言葉は「騎士道」「武者修行」、フランスの花言葉は「復讐」「あなたはわたしに死を与えた」などです。このように、ヨーロッパの社会階級を表わす花言葉や、人が成し遂げた成功を指す花言葉もありますが、殺意や悪意を感じる不吉な花言葉が多いです。

復讐

「復讐」とは他人に陥れられたり、利用されてだまされたり、身内や大切な者の命を奪われたりなどした人が、相手を同じくらい、あるいはそれ以上のむごい目に合わせようと仕返しをすることを意味します。

古今東西「トリカブト」は、花言葉のように権力や憎しみ、金銭などのために戦や暗殺、殺人の道具として利用されてきたのは周知の事実です。

実際に「トリカブト」の毒性を利用して「復讐」していたといわれていますから、そのような話が花言葉に反映されています。

栄誉

「トリカブト」の花は、イギリスではその形が鉄兜(てつかぶと)に似ているとされ、英語で「helmet flower」(ヘルメットフラワー)兜の花と呼ばれています。

中世ヨーロッパの騎士が被っていた鉄製の兜に似ていたことから、「ヘルメットフラワー」と呼び、騎士が重んじた「栄誉」に因んでそのまま花言葉になりました。

人間嫌い

「トリカブト」の花は、修道士が被っていた頭巾にも似ているとされ、「monks hood」(モンクス・フード)修道士の頭巾と呼ばれています。

修道士の被る頭巾に似ていて、修道士本人の生き方に因んで「人間嫌い」の花言葉が生まれました。

修道士とは、定められた戒律を忠実に守り、禁欲的で厳しい共同生活を営むキリスト教の修行を行う人のことで、女性は修道女と呼びます。男性は男性のみ、女性は女性たちだけで共同生活を営み、住んでいる寺院を修道院といいます。

日本でいえば、修行僧や仏門に入った女性の尼さんにあたります。戒律とは、俗世間を捨てて暮らす僧が厳守すべき規律のことで、飲酒や異性との接触などが禁じられています。

彼らは一生を宗教に捧げて生涯を終えます。そのような生活が、世間からは「人間嫌い」に見えたことから、それが花言葉になったのでしょう。

厭世家

「厭世家」も、修道士の俗世間を捨てた生き方に因んで生まれた花言葉です。

トリカブトの名前の由来

「トリカブト」の名前の由来は、花の形が「鳥兜」や「鶏のとさか」に似ていることから名付けられました。

古代中国で、「舞楽」という舞を伴う貴族的な合奏音楽を、宮廷の儀式や祭りなどで演奏していました。その衣装に「鳥兜」と呼ぶ帽子がありました。この「鳥兜」という帽子の形から「トリカブト」と名付けられました。

トリカブトの特徴

「トリカブト」はキンポウゲ科トリカブト属多年草、原産地は北半球の温帯から寒帯、日本や中国、韓国、ロシアなどです。

草丈は30~180cm、出回り時期は7~9月、開花時期は8~10月、花の色は青紫、黄色、ピンク、白で、誕生花は7月19日、25日、27日、9月8日です。

日本では主に長野県や岐阜県などの本州中部、東北、北海道に広く咲き、早咲きのものは初夏から遅くて初秋の頃まで花姿が見られます。

和名は「鳥兜」(とりかぶと)、別名「兜菊」(かぶとぎく)、英名は「Monks hood」(モンクスフード)「Helmet flower」(ヘルメットフラワー)で、耐性は夏はやや弱く、冬は強い性質があります。

他のキンポウゲ科の仲間にデルフィニウム、クレマチス、ラナンキュラス、フクジュソウ、アネモネ、クリスマスローズなどがあります。

トリカブトの種類

「トリカブト」の品種は約300種あり、そのうち日本で咲かせているものは30種ほどです。

・「ヤマトリカブト」は、山に咲くので「ヤマ」を付けて呼ばれます。通常「トリカブト」といえばこの品種を指す代表的な花です。

・「エゾトリカブト」は、北海道に生息する種類で、アイヌ人が獲物を捕らえる際などに利用されました。

・「オクトリカブト」は、日本列島に広く咲いている青紫色の花です。

・「ハナトリカブト」は、中国生まれで、花が大きいことからこの名で呼ばれます。

・「アズマレイジンソウ」は、東北地方から九州の広範囲で見られる薄い赤紫色の花です。

・「オチクラブシ」別名「ハクサントリカブト」は、日本列島にのみ咲いている品種の花で、石川県と岐阜県にまたがる白山で見られます。

・「サンヨウブシ」は、毒のない極めてまれな品種で、薄い紫色の花を咲かせます。

トリカブトの毒性

「トリカブト」は「ドクウツギ」と「ドクゼリ」と並ぶ3大毒草の一つで、植物の中ではもっとも毒性が強いとされていて、毒を無毒化するものは今だにありません。

有毒成分は、アルカロイドのアコニチン、メサコ二チンなどが含まれていて、わずか0.2~1gで致死量に達します。中毒を起こした際の症状として嘔吐、意識障害、臓器不全、呼吸困難、心停止に至ります。

花や茎、根(この部分がもっとも多い)など、全てに猛毒が含まれています。口にさえしなければ心配はありませんが、液が傷口から入ることもあるので、手に怪我をしていたら絶対に触れないようにしましょう。

そんな恐ろし気な花ですが、花姿はとても可憐で美しく切り花や生け花でよく使用され、庭などで育てやすいため一般に親しまれている植物です。また意外なことですが、漢方薬としても大変重宝されています。

漢方薬

「トリカブト」は毒性を弱める処理を行えば、漢方薬として体に良い効能があり、鎮痛薬として手術の際の麻酔や神経痛、リュウマチ、胃腸薬などに利用されています。

乾燥させた「トリカブト」の「塊根(かいこん)」は、附子(ぶし)」や「鳥頭(うず)」などの呼称で漢方生薬に含有されます。生薬とは、植物の一部、あるいは全てを生の状態か加工を施してドライ乾燥させたものをいいます。

ブスの名の由来

「トリカブト」で中毒症状が出た場合、顔にひどく苦悶の表情が浮かぶことを「附子」(ぶす)といい、転じて醜さを意味する「ブス」の言葉が生まれました。

トリカブトの花言葉の由来は?

西洋での花言葉は「騎士道」と「武者修行」です。

「騎士道」も騎士に因んで付けられた花言葉です。日本の武士にあたる騎士は、武士道精神と同じように騎士道という気風をもち、キリスト教を厚く信仰し、勇気、礼節、栄誉を尊びました。

戦いに出る男性に、恋人や妻が兜に似た「トリカブト」を手渡して、戦場に送り出したという逸話もあります。

「武者修行」は、騎士が自らの剣の腕を磨き、上達させるために各国を旅して回ることをいいます。

戦いで甲冑に身を包み、頭のかぶとに似ていることから「ヘルメットフラワー」と呼ばれ、その騎士の気風精神と行動に因んで、「騎士道」と「武者修行」の花言葉が付けられたのでしょう。

フランスの花言葉

フランスの花言葉は「復讐」と「あなたはわたしに死を与えた」です。

「あなたはわたしに死を与えた」の花言葉も「復讐」と同じで、人の命を奪う猛毒を持つ「トリカブト」に関連付けて、連想されて生まれた花言葉です。

トリカブトの花言葉と死の関連性は?

ヨーロッパでは昔戦争の時、「トリカブト」の汁を槍の刃先に塗布して敵を攻撃しました。

日本でも北海道のアイヌ人は、「トリカブト」と唐辛子を混ぜ合わせて、それを矢じりの先端に塗布して使っていました。殺人としてだけではなく、古代中国やヨーロッパでも、獲物を捕らえるために「トリカブト」の毒を利用しました。

「トリカブト」は、古代ローマの時代「継母(ままはは)の毒」と呼ばれていました。継母の嫉妬や財産相続、王位継承などの権力が絡んで、「トリカブト」の毒を使って夫の連れ子を毒殺する事件が頻繁にありました。これを憂慮した国家が、栽培を禁止したほどです。

また、古い時代には「トリカブト」の毒を使って罪を犯した者を処刑していました。このように「トリカブト」には、死が纏いつく不吉な話がたくさんあり、必然的に「花言葉」にも反映されています。

トリカブトの花言葉は不吉なのか?

トリカブト」の花言葉は、名付けられるだけの理由があります。全草に猛毒を持つ「トリカブト」は、古くから戦争や暗殺、殺人などに利用されてきた歴史があります。

古い時代ではなく、昭和、平成と日本でも「トリカブト」を使った保険金殺人事件が現実に起きています。

「トリカブト」の死にまつわる話は、古くはギリシャ神話にさかのぼります。「トリカブト」は、ギリシャ神話に登場する冥界と魔術の女神「ヘカテー」の花とされています。

最初は、出産や大地の収穫をもたらす女神として尊敬されていました。ところが、中世になると魔術を使うことから、「魔女」と呼ばれて疎まれ、「トリカブト」は「ヘカテー」のように怖ろしいと恐怖の対象にされました。

魔女狩り

しかし、「ヘカテー」は、天国の神々を取りまとめ、地上では人間に多産や大地の恵みをもたらし、冥界では番人としての役目に忠実に就いて、性悪でもなんでもなく、むしろ良い「魔女」でした。

ですが、その頃から「魔女狩り」が行われ、「魔女」という存在は疎まれ、憎まれるようになりました。

「魔女狩り」は、人と異なる考えや信仰を持った人を異端者とみなして「魔女」と呼び、捕らえて火あぶりの刑にかけたことをいいます。中世ヨーロッパの時代、キリスト教やカトリックの名の下に異端者扱いして、無慈悲に命を奪っていました。

トリカブトが生まれた由来

「ヘカテー」が冥界を留守にしている時に、ギリシャ神話の英雄「ヘラクレス」が、番犬として仕えていた3つの頭を持つ「ケルベロス」を襲撃しました。必死に抵抗するも「ケルベロス」は地上へ無理やり連れ出され、明るい日の下にさらされました。

この時「ケルベロス」は苦悶でよだれを垂らし、そのよだれが流れた草原に憎悪の化身として「トリカブト」の花が咲いたといわれています。このような言い伝えなどから、「トリカブト」には不吉な意味を含んだ花言葉があるのでしょう。

トリカブトは切り花などで広く親しまれている美しい花

今回は、「トリカブト」の花言葉の意味や由来などをご紹介してきました。

「トリカブト」の花言葉には、「復讐」「敵意」「あなたはわたしに死を与えた」など、人の心の闇を感じる不吉な名があり、それは古くから死や殺意が深く纏わりついていることからきています。

しかし、花の形が修道士の頭巾や騎士の鉄兜に似ていることから、それらを被っている人の性質や生き方などに因んだ言葉「騎士道」「厭世家」「栄誉」など、あまり死や殺意、殺人に関係のない花言葉もあります。

また、「トリカブト」は怖ろしいイメージと裏腹に花姿は可憐で美しく、切り花によく用いられ、ガーデニングなどで広く親しまれている花です。

しかも漢方薬として利用され、人の健康に貢献しています。「トリカブト」にはこのような面もあるので、必要以上に怖れず、美しい花として愛でて楽しみましょう。

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