何を言ってるのかわからない
何を言ってるのかわからないと言われたり言ったりしたことはありませんか。仕事でコミュニケーションは大事なことです。しかし指示や報告をしている人が何を言ってるのかわからないと相手は何をすればよいのか困ってしまいます。皆さんの中でもそんな経験をした方は少なくないでしょう。
今回は、何を言ってるのかわからない人や自分が何を言ってるのかわからないと言われた時について焦点をあてて特徴や原因や対策をご紹介します。
仕事で何を言ってるのかわからない人の特徴
何を言ってるのかわからない人にはどんな特徴があるのでしょうか。代表的な例を挙げてご紹介しましょう。
上司
指示を受ける人物としては圧倒的に多いのが、皆さんの上司です。上司は皆さんの仕事の進捗度合いをチェックしたり、必要に応じて指導をする役割があります。
上司が何を言ってるのかわからないとなると、話は別です。皆さんが上司の立場に立って考えると意外と理解がしやすいのではないでしょうか。
部下の仕事ぶりに不安を抱えている
新入社員であれば当然のことですが、ベテラン社員でも不安な存在である人はいます。そそっかしい人や指示を聞いたり相談をせずに独断でどんどん仕事を進めてしまう人であったりいろいろな人がいます。
不安が増幅されてしまうと、やること全て心配になってしまってあれこれと口を出すようになってしまいます。聞く側は矢継ぎ早に指示やアドバイスを受けることになるので、訳が分からなくなってしまいます。
感情的になっている
仕事には期限があったり、ノルマが課せられているものもあるでしょう。上司としては期限を順守したりノルマを達成する責任がありますし、部下の能力向上も上司としての評価となります。そのプレッシャーを常に抱えています。感情を仕事に持ち込むことはご法度なことですが、時には感情的になってしまうこともあるでしょう。
何を言ってるのかわからないと言われる原因って?
では、具体的に何を言ってるのかわからない原因について考えていきましょう。
一度に脳で処理できないほどの情報
一番多いのが、次々に多くの指示などをアウトプットしようとすると脳が情報として処理できるキャパシティーを超えてしまうことです。
仕事は順を追って進めていくのが本筋です。段取や優先順位もあるでしょう。それが一度に情報としてアウトプットせざるを得なくなると自分で何を言ってるのかわからない状態になり、思いつくがままに言葉を発してしまうことになります。
また、部下としてその情報をインプットするときであっても同じことが言えます。何を言ってるのかわからなくなり、まさに朝令暮改のように情報が錯綜し結局何をしたらいいのか困惑してしまいます。その内容を周囲の人に伝えようにも自分がきちんとその情報を整理できていないため支離滅裂なものになってしまいます。
時系列の序列が崩壊
次に多いのが、時系列の序列の崩壊です。
例えば、物事には時系列な推移があります。AさんがBさんに〇〇について報告した。BさんがCさんに〇〇について報告した。この内容であれば、AさんもCさんも同じ内容を理解していると考えます。
結局誰もわからない
しかし、AさんがBさんに〇〇について報告する前にDさんがAさんに△△について報告をしました。DさんはBさんもに△△について報告をしたのですが、△△が一部変更となったことをBさんだけに報告します。同時にAさんはDさんに〇〇について聞き出されて話をしてしまったとしましょう。
ここまでで何だか混乱をしてしまう内容ですが、〇〇は△△の前段階だと考えてください。△△になる前の〇〇はAさんとDさんが分かっています。BさんとDさんは△△について分かっています。△△の変更についてはBさんとDさんは分かっていますがAさんは△△も△△の変更も知りません。
こうなってしまうと、〇〇→△△→△△の変更という順序を理解している人は誰もいないことになります。この状態でこのグループ外の方から経緯の説明を求められてもAさんもBさんもDさんもしどろもどろになり、何を言ってるのかわからない結果となるのは当然です。
早口である
もともと早口で話す人もいるでしょうが、慌てていたり忙しかったりすると自然と早口になってしまい、何を言ってるのかわからない状態になることは多いでしょう。
この場合は特に業務の連絡事項が関わっていますので、何を言ってるのかわからないままにしておかずに聞き返したり復唱したりして上司と確認をするようにしましょう。
早く済ませたい
仕事でもプライベートでもそうですが、忙しい時には手間のかかる仕事や時間を要する仕事はできるだけ後回しにして避けたいと考えるでしょう。
特に、仕事でミスをしてしまったらどうでしょう。本来はすぐにでも報告するべきことです。ですが、忙しい時期であれば上司からの叱責や指導はヒートアップするのは必然でしょうし、できれば早く済ませたいという心理が同時に働くと、早口で話したりもぞもぞとした話し方をしてしまいます。その言い方が何を言ってるのかわからないと受け止められてしまいます。
言い訳を考えている
ミスをしてしまうえば、上司などから必ずミスの原因と経緯と対策を問われます。その際に自分に非があって起因しているミスであれば、反論の余地はありません。
上司からの叱責をロールプレイングしている時には、一種の問答集を自分で作り上げています。しかし、自分のミスである場合には叱責の度合いを何とかして低くしたいと思う心理が働きます。
この場合の何を言ってるのかわからないケースは、相手にミスに対する言い訳を考えている状態と言えます。
子供が何を言ってるのかわからない時の対策って?
何を言ってるのかわからないのは大人だけではありません。子供は本来幼いうちは何を言っているのかわからないのが当然です。その時の対応策について考えましょう。
子供の世界は狭い
まず、大事なポイントは子供の見ている世界は大人が見ているものよりも狭いということです。多くの変化に対する感動は大人以上にあります。その感動を誰かに伝えたいと思った時に身近にいてそばにいてくれている親御さんなどに話しかけます。
そもそも処理能力に限界がある
子供は大人と同様もしくはそれ以上卓越した観察力を持っています。しかし、その観察力をフルに発揮することがまだまだできません。
例えば友達におもちゃを奪われたと話したり、小突かれたと話したりします。結果を報告することは大切ですが、その経緯について詳細に話すことができませんから何を言ってるのかわからない、となります。
子供からこのような話を聞かされたら、何を言ってるのかわからないという言葉はNGです。本人は一生懸命伝えようとしていますから、ますます子供を苦しめてしまいます。まず、経緯を聞き出すようにします。どうしておもちゃを奪われたのか、小突かれたのかを話させることです。
他にも、ゲームを欲しがっているときには「みんな持っている。」といった言い方をするのが子供ならではです。多くの場合、全員に聞いて回っている訳ではなくみんなというフレーズを使うことで親を納得させたり試したりします。
子供の気持ちに寄り添う
子供が何を言ってるのかわからない背景にあるものをとらえることも忘れないようにしましょう。大人と違って子供は表現が上手にできません。何がそうさせているのかを知る必要があります。
例えば、愛情不足だったりコミュニケーション不足であると不満に感じます。それと同時に不安を覚えます。不満や不安が自分の中で整理がつかないと行動に出て自分の気持ちに気付いてほしいと訴えます。
わざと気を引くために事実とは異なる話をしてみたり、大げさに話してしまうのは子供ならではの特徴です。
この行動に対して叱ったり疑ってかかるのは禁物です。まずは自分が聞く姿勢を見せることです。忙しがって片耳で聞こうとする態度ではいけません。これから話を聞くよ、というアクションをすれば子供も安心して話を始めます。お子さんをお持ちの方は必須であることを肝に銘じておきましょう。
子供の気持ちに寄り添う態度が子供には必要です。
「間」が大事
相手が何を言ってるのかわからないことは、珍しいことではありません。何か困っていたり、欲求があるけれどフラストレーションがあるなどのサインです。相手がわからない状態であるがゆえに自分も分からなくなってしまっては本末転倒です。
このような時には、まず自分が落ち着くことです。そして相手が何を言っているのかを理解するようにします。一呼吸おくと落ち着いてくるでしょう。
逆に自分が何を言ってるのかわからないときにも同じように話す前に一度間をおいてみましょう。自分の話が相手に伝わらないとそのほうが自分にとって苦しくなってしまいます。
変化の激しい現在では、状況が刻々と変わることがありふれています。大事なポイントは、何よりも自分を見失わないことです。適度に間をおいて、自分が理解できてから言動に移しましょう。
間をとって何を言ってるのかわからない人から卒業しましょう。