よく関西弁は言葉がキツイと言われますが、そんなことはありません。キツイと思われるのは、関西特有のウチと外のプライベートスペースが密着しているためでしょう。
つまり他の地域よりもプライベートスペースが近いため「ウチ言葉」を話し、それが直接的な言い方になってしまうせいでしょう。
しかし、そんな関西弁でも丁寧な話し方があります。それは「言われる」という言葉は「いいはる」という「~しはる、~はる」と言う言い方です。つまり、方言にはちゃんと丁寧語も存在するのです。
もし関西の人からキツイ言葉を聞いたならそれはその人が「丁寧な言葉を話していない」ということで自分はその人のウチに入ってしまっていることです。そう考えるとなるほど、関西のプライベートスペースに入り込んだんだなと妙な親近感がわくことでしょう。
ただし、地方の人間が他の地方の方言を使った場合、そのニュアンスの違いに驚かれることもあるので方言は方言として認識するだけにとどめるほうがいいです。
「私、言葉遣いが悪いけれど根はいいやつだから」という人がいますが、果たしてそうなのでしょうか。言葉遣いが悪いけれど悪い人じゃないと言って、人の悪いところなどをズバズバ言う人を「いい人だ」なんて思う人がいるでしょうか。
これは言葉遣いというよりもその人の性格の問題です。つまり初めに言葉遣いが悪い、ということを言っておいて自分の言い分を正当化しているだけなのです。つまり頭の良い人ならばその後の本当に相手との関係を考えて言葉を十分選ぶことでしょう。
例えば「はっきり言うけれど、私はこうしたほうがいいと思う」や「これはこうしたほうがいいんじゃないかな」とオブラートに包むなどして話をしていくのも一つの方法です。
しかし、相手が本当に自分の意見がわからない、聞かないというときには「一言はっきりといわせてもらうけれど」と言ってそのときだけは正直に話した方が相手にとってもわかりやすいでしょう。
人の印象は「外見」「態度」「話し方」「話の内容」で決まります。外見を磨いてもその所作や話し方が悪ければ、印象が悪くなりそれを変えることは生半可なことではできません。
化粧やヘアスタイル、服装に気を付けるのと同じように言葉遣いも気を付けることが必要になってきます。他の人からどんな自分で見られたいでしょうか。キツイ性格のきびきびした人でしょうか、それとも丁寧な人という印象でしょうか。
人は見た目が8割、といいますが、ここには声音や態度、話し方が入ります。言葉遣いや所作は化粧や服とは違ってお金もかかりません。ただ毎日注意して丁寧に話をすればいいだけなのです。言葉遣いを丁寧にすることは相手に対する配慮であり、そして社会生活を円満にするツールでもあります。
美しい言葉は魔法の道具、それを使いこなすことで今までとは違った人間関係が生まれることもあります。自分を高めたいと思われたら、今から言葉遣いを見直しどんな自分になりたいか目標を持って行動しましょう。
その言葉遣いで損している?
よく「綺麗な言葉遣いをしている人って何を考えているかわからない」や「そんな高飛車なしゃべり方なんて」という人がいます。そういって「本音を話す」しゃべり方としてぞんざいな話し方をしている人の周りにはやはりぞんざいなしゃべり方の人しか集まりません。
なぜなら「綺麗な言葉遣いをしている人」を嫌っているからです。人は本音だけで生きているわけではありません。化粧をする、身ぎれいにすることと同じように言葉も一つの身だしなみとして考えると言葉遣いが悪い自分はどういう人間に見られるのか、自ずとわかってくるでしょう。
言葉遣いが悪い人に好意的に付き合おうと思う人はあまりいません。「怖い人」「あまり近寄りたくない」または能力があってもそれ以上に「怖い人」と思われた場合はそのイメージが払しょくすることはまずないでしょう。
しかし、丁寧な言葉遣いの人は好印象を持たれるので仕事もスムーズに行える、信用もされるといいことづくめです。「怖い人」よりも「丁寧な人」と思われるようにするとビジネスでもプライべートでも周りとの距離が縮まります。
自分をよく見せたいと思うのは普通のことです。ですから普段から言葉を丁寧に使うように心がけることをおすすめします。
言葉遣いが悪いのを直す方法
人の第一印象で見られるのは外見、次に声と言われています。しかし厳密には声そのものの美しさだけでなく言葉遣いというものが相手に印象を強く与えます。そのため面接やビジネスの場での言葉遣いは大切だといわれています。
では言葉遣いとはどのくらい実生活に影響していくのでしょうか、またそれを直すことはできるのでしょうか。この記事でご紹介していきます。
言葉遣いの意味とは
言葉遣いとは辞書では物のいい方、言葉の遣い方のことだと説明されています。言葉は同じ意味でも使い方によって変わってきます。言葉遣いには日本人特有の相手に対する思いやりも含まれています。
人に対する思いやり、敬愛の気持ち、感謝の気持ちなどを込めて言葉を使うことで円満に事を為す、ということは日本人の文化です。それを使いこなすことはビジネスの現場や近所づきあいでもより自分をアピールするのに効果的なやり方です。
言葉遣いが悪いのを直す方法
では、言葉遣いが悪いのを直すにはどうすればよいでしょうか。これはやはり人とよく接することが大事だと言われます。人は自分の周りにいる人の影響を良く受けます。もし周りに言葉遣いをあまり考えない人ばかりなら、自分の考えをストレートに伝えすぎて相手に対する自分の印象まで考えないでしょう。
そういった意味で多くの人に触れ合い、直していくことが言葉を直す一歩となります。また周りで言葉遣いの悪い人に会ったときなどは反面教師と考え、注意するようにすることも必要です。
綺麗な言葉遣いになれるためには
敬語を話す
敬語を話すと綺麗な言葉遣いだと思っている方は多いでしょう。しかし、敬語は難しいということをご存知ですか。
例えば、敬語には尊敬語と謙譲語、丁寧語があります。相手を立てる尊敬語、自分を下げて相手をあげる謙譲語、そして言葉を丁寧に扱う丁寧語があります。
難しいと思うときはすべてです、ますで丁寧に話すことが一番です。またよく「お」や「ご」を使って丁寧に話をする時がありますが、丁寧にするあまりに「お」をつけながら下に「さま」までつける人がいます。
これは、過剰というものなので慣れないうちはですますに気をつけるようにすると丁寧に聞こえます。
標準語を話す
標準語を話すから丁寧、と言う人がいますが、それは大きな間違いです。標準語は日本全国、どこにいっても通じる言葉として作られました。そのために地方出身の人たちが集まった東京で共通語として使われたために標準語が使われ、それが生活に密着したのです。
テレビのニュースなどは誰もがわかる標準語であり文語であるのとプラスして丁寧語なので丁寧に聞こえるのです。
綺麗な言葉遣いの本
綺麗な言葉遣いを勉強したい、それにはやはり本です。その場合は綺麗な言葉遣いだけではなくマナーも一緒に勉強したいものです。では、どんな本が良いのか。
最近よく美しい言葉遣いの本が出ていますが、初めて言葉遣いを勉強したい方におすすめなのは、社会常識とマナーの本です。特にわかりやすいものは、就職試験などに対応したものですので一度書店で中身を見てから購入しましょう。
教室などの紹介
丁寧な言葉遣いを勉強したい、そんな教室があるのかということになると中々難しいものです。そんなときはマナー教室などに参加するのがいいでしょう。
マナー教室では言葉遣いや所作などを教えてくれますので、必然的に言葉を注意するようになります。また華道、茶道などの文化教室に通うのも一つです。
ぜひ一度体験入学をして自分に合うかどうか確認してから参加するようにしましょう。
初回公開日:2017年08月17日
記載されている内容は2017年08月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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