「外面(そとづら)」ってどういう意味?
「外面(そとづら)」とは、「その人の言動や外見などが世間の人に与える印象(イメージ)」の事です。
例えば芸能人が不特定多数の人から持たれる「怖そう」とか「優しそう」、「美人」「ブサイク」というイメージが良い例でしょう。タレントを企業広告などに起用する際は、この世間一般のイメージが重要な決め手となるので、芸能人は自分自身の外面(どう見られているか)を非常に大切にするのです。
芸能人でなくとも、人は周りから様々なイメージを持たれます。仕事や恋愛の為に「デキる人と思われたい」「可愛い人と思われたい」というような願望が生まれ、自分の外面にかなり神経質になることもあるでしょう。ただ、外面があまりに本当の姿とかけ離れてしまうと言動に矛盾が生じ、かえって人間関係が上手くいかなくなることもあります。「恋愛が長続きしない」「夫の外面が良すぎて苦労ばかりしている」、こんな悩みを抱えている人は、一度外面のあり方を考え直してみてはいかがでしょうか?
今回は、人が社会で生きていく為に重要な「外面」の本質をとらえ、人付き合いや恋愛において外面を生かす方法や、外面の良い人への対処法についてまとめました。
外面と内面の違いって?結局どっちが大事なの?
自分自身や周囲の人の外面と内面のギャップに悩んだことはありませんか?外見と内面の違いやギャップがもたらすものについて考えてみました。
内面と外面の違い
「内面」とは、「その人の精神的、心理的なもの」の事で、「本当に思っている事」とも言えます。日本人は「内面をさらけ出す事は恥」という心理が働きやすいとされ、何かにつけて内面を隠したがるものです。外面とは、その言葉通り本当の自分(内面)を隠すためのお面の役割を果たすものです。
人付き合いの中でふるまいや身なりを整え、場によって切り替えることはマナーの基本ですし、人の第一印象は外面によるものが大きいとされています。特に恋愛においては、外見の好みが付き合う決め手になる人も多いのではないでしょうか。反対に、恋愛関係の破局は内面の不一致によって起こることがほとんどです。
このように、外面は人間関係を築く最初の入口、内面は関係を破たんさせるきっかけ(=出口)と言えます。
「外面が良い」は褒め言葉ではない
誰かについて「あの子は外面が良い」などと皮肉っぽく言われるのを聞いたことはありませんか?誰かについて「外面が良い」と表す時はあまりほめ言葉という感じがしないでしょう。そこには、「内面は良くないのに」という真の意味が含まれているからです。
例えば友人の結婚式に出席し、友人の結婚相手を見て「ブサイク、私なら絶対無理だわ~」などという考えがパッと浮かぶ人がいるとしましょう。本人や世間の前では笑顔で「おめでとう」と言ったとしても、実は人を馬鹿にする性格の持ち主です。
また、外では綺麗な服やメイクをばっちりキメていても、家の中はゴミだらけでぐちゃぐちゃ、家事は親任せな人は、相当ずぼらで人任せな本質を持っていると言えます。
このように本音と建て前に激しい差がある様子は、実際の顔と全く表情の異なるお面をかぶっている奇妙な状況に似ています。「外面が良い」と言われるときは、むしろそれによって隠された内面に問題があると言われているといって良いでしょう。このように外面と内面との間に激しいギャップがあると人間関係に無理が生じ、長続きしにくくなります。
外面と内面のギャップがもたらす意外な効果
外面と内面の意外なギャップがかえって好感度を上げることもあります。例えば、目つきが悪く印象の悪い人でも、話してみると思いのほか陽気な人だったり、自分の意見を表には出さないけれど、ふとした時に優しい言葉をかけてくれたりすると、「ああ、本当はすごく素敵な人なんだなあ」という印象が強くなります。
これは外面より内面の良さが際立つ時の現象で、マンガの世界などで良くある「ギャップ萌え」というものです。時々チラっと内面の良さが見えると意外性があり、好感度をグッと上げることができます。
外面と内面は、両方磨くことが大切
ここまでの内容で、「じゃあ本当の性格さえ良ければ、見た目や言動に気を使う必要はないの?」という声が聞こえてきそうですが、そんなことはありません。人がなぜ外見を重視するかというと、そこからどうしてもその人の本質が滲み出て来るからです。
例えば食品でも、上質な包装がされているものは中身自体もこだわって丁寧に作られているものですし、消費者側からもその事が想像できると思います。外見に気をつけるというのは、内面を美しく保つ意識を高めるうえで非常に重要なものです。
また、人間は「人からどう見られるか?どんな事をすれば喜んでくれるのか?」という客観的な視点を持つことで、内面を成長させる事ができます。外面と内面を両方磨くことで、良い人間関係を長く築くことができるのです。
外面と内面を切り替えるタイミングやコツとは?
人付き合いにおいては、外面と内面をいかにうまく使い分けるかが重要です。外面を切り替えるコツや悪い例を紹介します。
「もっと素直になれ」と言われたら
「あなたはもっと素直になるべきだ」などと言われたことはありませんか?あまり人に向かって言うべきではないですが、巷ではよく聞く言葉です。しかし、こんなことを言われた本人はきっと困惑してしまうでしょう。なんでも本音で話せばいいのか、それとも内面が頑固すぎると言われているのか、などと考えを巡らせることと思います。
このような人は、外面と内面を上手く切り替えられていないだけかもしれません。常に外面で接していると人間味に欠けますし、反対にその場にそぐわない本音トークを展開してしまうと周りの人間が疲れてしまいます。
外面を切り替えるコツ
外面を上手に切り替えるコツは次の通りです。
1.自分の立場と状況をわきまえる
今の自分に何が求められているかを的確に判断して、それに相応しい言動をすることが大切です。例えば良く会うママ友と雑談する時には、多かれ少なかれ日常の愚痴を言い合いたいと思うでしょう。こういう時にはネガティブな話もいいと思います。
しかし、めったに会わないような人と話す場合、相手は「せっかくの機会だから楽しい気分で過ごしたい」と思っていると思います。このような時は、愚痴や不満話をダラダラと続けるのは控えるべきでしょう。
2.意見や要望は我慢せず、言い方をポジティブに変える
相手に不満や要望があるのに我慢して従うだけでは、やがて相手のいいなりになってしまいます。言いたいことがあれば、ネガティブな感じを出さないように上手く伝えればよいのです。
例えば、「うるさいから静かにして!」と言いたいのなら、「もう少しボリュームを下げてくれたら嬉しいな」と言い換えてみるのはいかがでしょう。「うるさい」というネガティブなワードを使うことなく、「嬉しい」というポジティブな言葉で終わらせることで言葉のあたりがやわらかくなりますし、相手にお願いする気持ちが伝わります。
3.断る時は謙虚になる
何かを断る時は、少なからず相手を落ち込ませてしまうものです。こういう時に「あまり興味がない」とか「お金が無い」というと、「私には断る権利がある」と言わんばかりの堂々とした態度が見え隠れします。こういう時は法事や先約など相手も納得できるような理由を上手く建て前として使い、「私も行きたかったんですが、残念ながら先約がありまして」という風に謙虚な伝え方をしましょう。
また、断るタイミングも重要です。直前に断りの連絡を入れたりすると、いくら丁寧な言葉で断っても相手には不満がつのります。お誘いを断る時はなるべく早く連絡をいれましょう。
4.周囲の人への感謝や協力を忘れない
これは本音と建て前を使い分ける以前の問題ですが、周囲の人と良好な関係を築く意識を持つことが大切です。何かしてもらったことには感謝して、相手が困っていれば援助をしましょう。小さなことでもいいのです。
どんなに本音と建て前を駆使しても、自分の要望を通すことばかり考えていると、相手にそれが伝わってしまいます。逆に、普段からの良好な関係があれば、少しくらい本音でズバッと言っても関係にヒビが入ったりはしないものです。
外面が良すぎる人の心理
自分の内面とかけ離れた嘘の外面をつくってしまう人がいますが、それは何故でしょう?このような人に共通する心理的傾向は次の通りです。
ありのままの自分に自信がない
初回公開日:2017年08月18日
記載されている内容は2017年08月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。