いとこ同士の結婚となると、世間からの目線などを気にしてしまうかもしれません。確かに、一般的にはあまり聞かないいとこ同士での結婚ですが、民法で認められている以上諦める必要がありません。
世間体を気にする以前に家族同士に認められているのであれば、友達のように仲のいい関係性を続けていきやすいということと、喧嘩をしたとしても親族が仲裁に入って来やすいというメリットがあります。
あるアンケートでは、いとこ婚においてどう思うかという内容で聞いたところ「法律で認められているのだからなにも思わない」や「二人が愛し合ってるならいいんじゃないか」などの意見が多数あるということから、世間体を気にすることはないという結果になっています。
いとこ同士の結婚で子供はできる?
いとこ婚でも、結婚した以上は二人の子供が欲しいと言うのは当たり前の感情だと思います。では、いとこ婚でも子供はできるのでしょうか。
また、生まれてくる子供にはどのような影響がでるのでしょうか。たとえ影響がでなかったとしても、孫の世代は大丈夫なのかなど、様々な疑問についてお話します。
遺伝病に注意
いとこ同士の結婚をした場合に気をつけなければならないのが、お互いに劣勢遺伝子を持っている確率が高いので、生まれてくる子供が遺伝病の可能性が高くなるというリスクを知っておき必要が十分にあります。他人同士が結婚する通常婚で子供が生まれてくる時の遺伝病にくらべて、いとこ同士での結婚では遺伝病の確率が17倍まで高くなってしまうという結果がでています。
しかし、すべての子供が遺伝病にかかると言うわけではありません。もちろん、健常者として生まれてくる子供もいます。
誰もが遺伝病の劣性遺伝子を持っている
元来、人間には遺伝病の原因となる劣勢遺伝子を「数個」持っていて、近親婚だと劣勢遺伝子が発現して遺伝病になりやすいと言われておりました。しかし、最近の研究だと人間が持っている遺伝病に関わる劣勢遺伝子の数は「数十個」だったという結果が出ています。これは、四元淳子先生の『遺伝子がわかれば人生が変わる。』にも記載されております。
つまり、想像していた以上に近親婚のリスクは高かったと言うことになり、単一の奇形だけではなく、複数の障害を発生させかねません。もちろん、いとこ同士の結婚であっても、兄弟全員が健常者に生まれる可能性はあります。ですが、兄弟全員が障害者になるケースも少なくありません。
動物であれ近親相関を避ける本能が発達していくくらいですので、近親婚は種の繁栄にとって明らかにマイナスということが分かっています。しかし、そんなリスクを負っても愛を深めたいという人は少なからずいます。子供を作る際は、遺伝病のリスクをしっかりと認識した上で行う必要があります。
割合でいうと10人に一人
通常婚で結婚した夫婦の間からでも世界平均で1%くらいの子供が何らかの奇形や障害またはその両方を持って生まれてきます。
いとこ同士での結婚で障害児や奇形児が生まれてくる確率は10%で「10人に1人」という調査結果になっています。血縁度1/2である近親相姦だと44%の確率で奇形児が生まれるといわれています。血縁度1/8のいとこ婚で10%なら血縁度に比例していて計算もだいたいあっています。
いとこ同士の結婚だからと言って生めないわけではない
いとこ同士の結婚であっても、奇形児や障害児などのリスクを孕みますが、妊娠をすることは可能です。もちろん、不妊症などの場合を除いてというところが前提になりますが、通常の夫婦のように妊娠して出産することが可能です。
もちろん、すべてのいとこ同士の結婚で生まれた子供が奇形児や障害児になるというわけではないので、子供が欲しいと感じたら夫婦でよく話し合って妊活しても問題ありません。
孫世代より後で影響が出る場合も
いとこ同士の結婚で生まれた子供は健常者として生まれたとしても、その子供である孫が奇形児や障害児などで生まれてくる可能性があります。また、ひ孫の世代でもありえる話なので、後世に続いて奇形児や障害児のリスクは常にある状態です。
なぜか自分の家系は男の子のみ障害を持って生まれてくる。と言ったような事態が起こり、よくよく調べれてみると祖父と祖母がいとこ同士での結婚だったり、後世まで影響がでることが多くあるようです。
また、多くの場合は女の子に遺伝病の影響がでるか、男の子に遺伝病の影響が出るかなど、症状がでるのは男女に偏る場合が多く、これについての原因はその人がもつ遺伝子情報に問題があるのではないかと言われており、重度から軽度まで障害の度合いはそれぞれ異なります。もちろん、男の子や女の子関係なく奇形児や障害児が生まれてくることもあるようなので、全ての家系で男の子か女の子かに別れるとは限りません。
いとこ同士の結婚での出産
遺伝病などにより、後世に続いてリスクはたくさんありますが、愛している二人の間で子供が欲しいというのは誰しもがあることです。いとこ同士の結婚だからと言って、子供を作ってはいけない理由にはなりません。もちろん、無計画に妊活をするのはいけませんが、いとこ同士の結婚でも命を育むことはもちろんいいことです。
いとこ同士の結婚だからといって、周りの目を気にしたり、リスクを恐れて何もしないとなると、後悔したりそのことについて引きずったりします。法律でも認められていますし、なにも悪いことではないので、堂々と胸を張って行動することをします。どんな形であれ、あとで後悔する人生より後悔しない人生を選びたいということで子供を持っているいとこ婚の方は多数おられます。
いとこ同士の結婚の結婚式
いとこ同士の結婚でも、結婚する以上結婚式を開くことはできます。通常する結婚と同じように、セレモニーやホテルを予約して催すことができるので、選択肢の幅は一般に行われる結婚式となにもかわりません。
では、そんないとこ同士の結婚での結婚式の特徴などをご説明します。
祝儀について
結婚式ですから、祝儀についても考えないといけません。いとこ同士の結婚で一番特徴的なのが近親婚だということです。自然と結婚式に集まる人というのは肉親になります。友人や会社関係の人を除くとその全てが肉親になると言っても過言ではないでしょう。
では、肉親が出席するときに出す祝儀とはどう言ったものがあるのでしょうか。
家族で出席する場合
家族で出席する場合、独身であれば祝儀を自分で包む必要はありません。その家族の世帯主が世帯全員のご祝儀を包んでお渡しするのが一般的です。額にして5~10万円と言ったところです。
新郎新婦からすると、親族家族の一員としてその人を考えるため、ご祝儀は家族単位で渡されます。
独身で一人で出席する場合
相手の方が独身で一人で招待される場合は、その人がご祝儀を用意して来られます。額にして3万円が一般的です。
友人の結婚式に出席する感覚と同じようなものです。
学生の場合
学生が一人で参加する際は、ご祝儀は必要ないというのが一般的です。「学生だからいらないよ」というのもありますが、家族の代表としてその学生の両親などから代理でご祝儀を渡すということもあるようですが、どちらもマナー違反ではありません。
家によって習慣が違うので、学生さんの親同士が話し合ってご祝儀について行動してくれます。
初回公開日:2017年08月18日
記載されている内容は2017年08月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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