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なぜセルフハンディキャッピングするのか・メリット・克服方法

カテゴリ:自己啓発

更新日:2024年10月05日

セルフハンディキャッピングの定義

物事にチャレンジする前から、失敗した時に自分が傷つかないように、周りに言い訳をする。または、言い訳になる要素を自分で作っておくことです。物事にチャレンジする、例えば身近なところでは学校の「テスト」があります。その「テスト」を例にとってみると、セルフハンディキャッピングは以下のようになります。

言い訳をする例:テスト前、友達に「昨日、全然勉強していなんだよね。ゲームしちゃって」などという。言い訳になる要素を自分でつくる例:テスト前にあえて友達とカラオケに行く。部屋の片づけを始めるなどです。

こうすることで、失敗した(テストの点が悪かった)時に、自分が傷つくことを最小限におさえることができる、「セルフハンディキャッピング」とは、いわば自尊心を守るための自己防衛機能なのです。

なぜセルフハンディキャッピングをするのか

人々はなぜ、セルフハンディキャッピングをおこなうのでしょうか。その理由は大きく分けて2つ考えられます。

セルフハンディキャッピングをする理由1
・他者からの評価が下がるのを防ぐ テストの点数が悪かった場合、全然勉強しなかったからと、あえて友人にふれ回ることで、「あいつは勉強していなかったからしょうがない」と思ってもらえる。

セルフハンディキャッピングをする理由2
・自尊心を守る 結果が悪かった時に「友達とカラオケに行ったからできなかった。本当は勉強すればいい点がとれたはず」と思える。

セルフハンディキャッピングがなければ「自分はだめなやつだ」「どうせ俺なんて何やってもできない」と心のバランスを崩してしまうでしょう。

フロイトのいう「防御機能」である

セルフハンディキャッピングは、オーストラリアの精神医学者ジークムント・フロイトが言う「防御機能」に関係しています。「防御機能」とは、自分の思い通りにいかない事柄から起こるストレスやイライラから、自分を解放するため、無意識におこなう自己防御反応のことです。セルフハンディキャッピングは人間がもつ「防御機能」であるということができます。

テスト前にみられるセルフハンディキャッピング

例えば、物事にチャレンジする時(ここではテスト)、セルフハンディキャッピングをおこなわず、悪い結果(テストの点が悪い)が出た場合、どのような感情が起こるか想像してみましょう。

・勉強したのに、自分は本当にバカだ。
・友達もみんな自分のことを「頭が悪い奴」と思っているに違いない。
・お母さんを失望させてしまう。
・自分は何をやってもだめだ。

と自尊心が傷つき、立ち直れなくなるかもしれません。

やらなくてもいい部屋の掃除をしてしまうのも

やらなければいけないことがたくさんある時、例えば「明日の会議の資料を今日中に作成しなければならない」や、会議前日などに部屋の片づけを始めてしまったことはないでしょうか。それも「セルフハンディキャッピング」が関係しています。出来なかった場合の、言い訳となる行動を無意識に実行しているのです。「昨日、掃除してたから会議の資料が完璧に出来ていない」「昨日、掃除してたからテストの点数が悪かった」などの言い訳ができます。

セルフハンディキャッピングを克服するためにまずやること

セルフハンディキャッピングは、無意識におこなう自己防衛ということが分かりましたが、このままでよいのでしょうか。セルフハンディキャッピングは自尊心を守ってくれるというメリットもありますが、「やる気がなくなる」、「自尊心が育たない」、「努力しなくなる」というマイナス作用もあります。

セルフハンディキャッピングをやめたいなら、
・「自分はできる!」と宣言する。
・失敗を恐れない(恥ずかしいとおもわない)。
・失敗しても言い訳しない。
・成功する理由をつくる。
ことが大事だといわれています。

セルフハンディキャッピングをやめたいのなら、一番効果があるのは、「自分はできる!」と宣言することです。いわゆる「ビッグマウス」と言われるものです。あるボクサーは、試合前から「絶対勝つ!」と横柄とも思われる態度で、相手をののしり、自分の勝利を高々に宣言していました。

そこまでやるのは、やりすぎかもしれませんが、物事にチャレンジする前に「絶対成功する!」と人々の前で公言することで、セルフハンディキャッピングを克服し、チャレンジ精神を養うことができ、自分をさらに高めることができます。

セルフハンディキャッピングをすることのメリット

セルフハンディキャッピングをするメリット

・自尊心を守る テストの点数が悪かった場合
「友達とカラオケに行ったからできなかった。本当はやればできた。」

・他者からの評価が下がるのを防ぐ
「勉強していないっていた。本当はあいつはやればできるやつだ」

と物事にチャレンジして、悪い結果になった場合でも、言い訳ができ自尊心が傷つくのを最小限にしてくれます。また、他者からも自分の評価を下げずに済むわけです。セルフハンディキャッピングを上手につかえば、人生における壁にぶつかっても自分の気持ちをうまくコントロールして、やる気を保つことができるのです。

仕事におけるセルフハンディキャッピング例

人には物事に向き合わなければいけないことがたくさんあります。例えば仕事、大きな仕事を任されたり、新たなプロジェクトに取り組む場合もあります。そのような時、無意識におこなってしまうセルフハンディキャッピングは、どんな作用をもたらすのでしょうか。仕事に前向き取り組もうとしたとき、ふと懐かしい友人の顔が浮かんで「久しぶりに飲みに誘おうか」と頭をよぎったことはないでしょうか。それがセルフハンディキャッピングのはじまりです。

大きな仕事を任さたプレッシャーから、失敗した時に言い訳となるような不利な条件(ここでは友人と飲みに行き時間がなかった)を自らつくりだそうとしてしまうのです。仕事がうまくいかなかったとき、「時間さえあれがうまくできた。実力不足ではない。」と自分を擁護できるのです。

セルフハンディキャッピングをする原因

物事に取り組む前から、やたら「先日から体調が悪い」だとか「仕事が忙しい」と失敗した時に失望されたり、バカにされるないように、言い訳ばかりする人がいます。セルフハンディキャッピングは、だれもが無意識におこなってしまう自己防衛機能ですが、個人差があるのはどうしてでしょうか。

セルフハンディキャッピングをする大きな理由は「自尊心を守る」と「他者からの評価が下がるのを防ぐ」ことですので、セルフハンディキャッピングを激しく行ってしまう人(物事を行う前から言い訳ばかりしてしまう人)というのは、

・プライドが高い(自分の未熟さを認めない)。
・過去の失敗を引きずっている。

と自己の性格と今までの経験が大きく関係しているようです。

あれがセルフハンディキャッピングだったのか

忙しい時に限って余計なことに没頭してしまったことはありませんか?

・明日は大事なプレゼンの日なのに、夜更かししてDVDで映画を見てしまう。
・試験勉強期間中に今やる必要ないのになぜか大掃除を始めてしまう。
・テスト前なのにムダ毛の処理に没頭してしまう。
・得意先に資料提出の期限が迫っているのに編み物がしたくなる。

「あるある」と思われた方は多いのではないでしょうか。これが全部「セルフハンディキャッピング」なのです。

セルフハンディキャッピングは克服できる

初回公開日:2017年08月26日

記載されている内容は2017年08月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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