職人の仕事は、その仕事に自分の技が精通していないとできません。一匹狼は、自分の技を磨き、それを仕事に生かすことがとても好きです。彼らにとっては、職人という仕事はとても向いている職業です。
例えば、大工。ちょっとした日曜大工が好きなお父さんのレベルでは、それを職業にすることはとても難しいことです。しかしその好きが高じて、もっとうまく作りたい、もっと完璧に完成させたい気持ちが強くなれば、専門的な大工の勉強をして、技術を自分のものとして、日曜大工から、職業としての大工へと技術の質を高めることができます。
さらに腕が上がれば、特殊な技術が要求される宮大工の道を目指すこともあるでしょう。
もともと一匹狼は、多くの人が望まない、ある種特別な人だけができる職業を望む傾向があるので、特別な技術を身につけた、職人の仕事には向いています。
プロスポーツ選手
ボクシングやゴルフ、デニスなどの個人競技は、一匹狼には向いています。それらの競技は、まさに個人の特別な力が試される職業です。一匹狼にとっては、まさに腕の見せ所といったところでしょうか。
しかし、個人競技に限らず、団体競技でもその力を発揮することができます。例えば、サッカー。一見、一匹狼には不向きに思える団体競技です。その中でも、ストライカーと言われるフォワードのポジションの選手には、一匹狼的な名選手が多いものです。
例えば、日本人ストライカーでは大久保嘉人さん。彼は多くのチームを渡り歩きながら、それぞれのチームで成績を残しています。その一匹狼ぶりは、半端ではありません。
彼のチームメイトへの要求は高く、仲間のポジション取りや、パスの出しどころについて、自分が点を取るための要求を強くします。もちろん自分のストライカーとしての技術向上のための努力も惜しみません。
その結果、各クラブでは高得点をマークし、日本代表にも選出されました。このように、結果さえ残せれば、一匹狼でも団体競技で成功することができます。
戦場カメラマン
戦場に多くの人が、カメラを抱えて行くことはとても危険です。あまりにも目立つことで敵の攻撃に遭い、撮影どころか命を落とすようなことになりかねません。戦場カメラマンは、まさに一匹狼の仕事です。戦地の状況を知り尽くし、毎日のように変化する戦況に対応して、行動をすることが要求されます。
彼らは、徒党を組んで戦地に乗り込むことを嫌います。何故なら、彼らは自分の判断で、より戦地の奥深くに潜入して、他の人が撮ることができない、決定的な瞬間を撮影したいと考えているからです。
例えば複数の人で行ったとしても、戦地へのルート取りの意見が分かれたり、戦況の読みの違いによりプラン変更をしいられ、自分の思うような仕事ができなくなるのをとても嫌います。
一人であれば、誰にも邪魔されず自分の思うような行動ができるので、一匹狼には向いている職業だと言えます。
作家
文を書いて身を立てる作家という職業。特別な才能がない限り、多くの人から支持され続けるのは、とても難しい職業です。
自分自身の才能を開花させて、それを職業とすることを、この上なく喜びとする一匹狼にとって、作家は打ってつけの職業です。
その他、特別な才能と言えば画家や彫刻家といった芸術家も、その範疇に入ります。彼らは人に邪魔されることを嫌い、自分のペースで心の赴くままに、その才能を表現することに、無常の喜びを感じます。
その作品に対して、多くの人が感動し、賞賛します。時には一般人ではわかりにくい作品もありますが、芸術には志向があります。より多くの人の志向に沿った作品を作れる人には、これらの職業が向いています。
彼らは、自分の職業を仕事とは思っていません。自分の心の中の表現が、多くの人たちから支持を受け、結果的に職業になっていると感じているものです。
個人事業主
サラリーマンのように、人に使われることなく仕事を進めることができる個人事業主。この職業は、一匹狼には向いています。
ただし、個人事業主とはいえ、外部との取引、営業、顧客管理など人との関わりなしに仕事を進めることはできません。ただし、サラリーマンのように、会社から給料をもらうために、やりたくない仕事を嫌々することはありません。
例え個人事業主で、人間関係が苦手であっても、サラリーマンのように月給制ではないので、やればやるだけお金になるメリットが個人事業主にはあります。それが励みになり苦痛であった人間関係を克服する場合もあります。
ただし、一匹狼の人は、多少人間関係が苦手でも、きっちりとした仕事をして、取引先からの信頼も厚いので、仕事が軌道に乗れば割とうまくやっていけるものです。
農業
近頃では、脱サラをして農業を始める人が増えています。彼らは都会での人間関係に疲れて、進んで田舎暮らしを始めます。その中で、少しでも自分の力で、自給自足を叶えてみたいという思いから、農業という職業を選択します。
各自治体においても、農業の後継者不足が深刻化し、都会からの農業希望者を募っては、支援指導をしています。それにより、以前から農業に興味のある人にとっては、農業を始めるにはとても良い環境が整いつつあります。
農業は、場所柄にもよりますが、自分で作りたい作物の種類を選択し、日々作物が成長する姿を見ながら、天気や気候に気を揉みながら、自分の力でやり抜く仕事です。
作物が完成した時の達成感は、ハンパないものがあります。まさに農業をやっていて良かったと思える瞬間です。
自分の力を信じ、作物と会話しながら進める農家という職業は、一匹狼には向いているといえます。
デイトレーダー
パソコンやネットの普及により、一般的となったデイトレーダー。果たして職業と言えるのか難しいところですが、収入を得られるということでは、ある意味で職業とも言えるでしょう。
大きな収入を得られる反面、一方で大きなリスクもあります。一つ判断を誤れば命取りになりかねないデイトレーダー。そうならないためにも、日頃からの相場の動きに目を光らせ、リスクマネジメントを怠ることができません。その判断は全て自分の判断に任せられます。一分一秒の判断の遅れが、大変な結果を招くこともあります。
このように、全てを自己判断により進められる仕事は、一匹狼に向いています。
職場で一匹狼のタイプの人との付き合い方・対処法
あなたの職場にも、一匹狼のタイプの人はいますか。もしいるとすれば、あなたはどのように一匹狼タイプの人と、付き合ったらよいと思いますか。
ここでは、職場における一匹狼タイプの人との付き合い方を考えてみましょう。
上司が一匹狼のタイプの場合
一匹狼タイプの人は、もともと人との関わりが苦手です。そのためあまり人とは関わらないようにします。したがって部下と和気藹々に仕事をすることがとても苦手です。部下からしたら、上司の考え方が分かりづらく、戸惑う場面も多々あります。
もし上司が一匹狼タイプの人ならば、まずは彼もしくは彼女の、仕事上の好みを把握することから始めましょう。どういう仕事を好むのか、どういう仕事をすれば納得してもらえるかを考えましょう。
そのためには、日頃からの上司の仕事内容に目を光らせている必要があります。他の人がやらない、大胆で革新的な仕事を好むのか、もしくはマニュアルに沿ったルール通りの仕事を好むのか。
一匹狼のタイプの上司は、事細かく指示をすることはありません。要点を絞って簡潔な指示を出してきます。あらかじめ上司の好みを理解していないと、即座に指示内容を理解するのはとても難しいことです。
そのためにも、日頃から上司の仕事上の志向を把握するよう心がけましょう。
部下が一匹狼のタイプの場合
一匹狼タイプの部下は、あれこれ事細かく指示をされることを嫌います。もともと頭の回転が早く、一人で物事を成し遂げたいタイプの一匹狼。仕事に対しても前向きです。一つの仕事を取り組む際にも、あらかじめ自分の中で、どうやったらスムーズに仕事ができるかを考えています。
そのため、上司としては、ある程度要点をついた簡潔な指示を与えれば、ほぼ満足のできる仕事をしてくれるものです。
逆に事細かく、細部に渡り指示をすることは、一匹狼タイプの部下のやる気を削ぐ形になります。できれば、彼の思いを取り入れつつ、アドバイスをしてあげる方が彼のやる気をアップさせます。その際には、彼の習熟度を無視してはいけません。あらかじめヒヤリングを行い、仕事の習熟度を確認した上で、簡潔な指示を与えます。
あまりにも習熟度が低い場合は、一からこと細かく指示をする必要がありますが、彼は理解度も良いので、進捗状況を見守りながら適時アドバイスする形が良いでしょう。
同僚が一匹狼のタイプの場合
プライドが高く、一人でいることを好む一匹狼。同僚が一匹狼のタイプの場合、どこか取っつきにくさを感じてしまうものです。同僚同士であれば、たまには居酒屋にでも出かけて、上司の愚痴を肴に、一杯やりたいところです。でも、一匹狼の同僚を誘っても、快く飲みに来ることはあまりありません。
仕事とプライベートをキッチリと分けたがる一匹狼は、たとえ同僚からの誘いでも、あまり気が進まず、出来ることなら、いっときも早く会社を離れて、自分の時間を持ちたいと考えます。決して同僚のことが嫌いなのではありません。彼の性分がそうさせるのです。
一匹狼の同僚と接する時は、彼のそういった性分を考慮し、少し距離を置いた付き合い方をする方が、どちらにとっても、快適な付き合い方ができます。
一匹狼のタイプか診断できるチェック項目
初回公開日:2017年10月01日
記載されている内容は2017年10月01日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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