研究室に行きたくない原因
「せっかく大学に入学し研究室にも入れたのに、どうしても行く気になれない」そんな悩みを持っている方はいませんか。大学に通っている人は、比較的若く人生経験の少ない方が多いはずです。そういったまだ経験を積んでいない若い人たちが、一般的な風潮から大学に行きたくないと悩むこと自体が良くないと、自分の感情を否定的に捉えてしまっている場合もあるでしょう。
もちろん、「今日は雨だから行きたくない」「寝坊してしまって面倒だからサボろう」といった考えから行きたくないと感じるのは世間から批評される考えにほかなりません。しかしそれ以外のことが原因の場合、果たして本当に、大学の研究室に行きたくないのはただの甘えなのでしょうか。
冷静に自分の心と体の状態を見つめなおし、行きたくない本当の原因を見つけることで、状況を改善していきましょう。
研究室が理系だから行きたくない
理系の大学生にとって、研究室選びは大切な大学生活のターニングポイントです。それは、どの研究室に入るかという問題は、どの大学に入るかということよりも重大な場合があるからです。理系の研究室は、大学生活の大半を過ごす場所なので、失敗すると1日中うつうつとした気持ちのまま過ごさなくてはいけなくなってしまいます。
また理系は研究が忙しく、1日中缶詰め状態にならなくてはいけないことも多々あります。こんなに研究に束縛されることになるなんて思わなかったと、甘い考えで理系の研究室に入った人もいるでしょう。加えて、コアタイムが考えていたよりも長すぎてスケジューリングが上手くできなかったという人も、自分に合った理系の研究室を選ばなかったことが大きな要因といえます。
人間関係が嫌だから行きたくない
人には誰しも好き嫌いの趣向があるので、人間関係の悩みというものはごく自然な問題といえるでしょう。しかし、1日中自分の嫌いな人と一緒にいたら、学生も社会人も関係なく体調を崩してしまいますので、なるべく早期に解決すべき問題でもあります。大学生の場合、うまくいっていない相手が教授か学生同士なのかも、状況を打破する方法を考える上で、重要なファクターになります。
教授と上手くいかない
教授とうまくいかないときは、最低限の関わりだけをもち、ほかの学生同士で愚痴を言いあいながら乗り切っていきましょう。この場合は、教授に対して同じ考えを持つ仲間を見つけることから始めます。あなたが感じているということは、きっとほかの誰かも嫌な思いをしているはず。教授にばれないようさりげなく同志を探してみてください。
学生同士の関係が上手くいかない
学生同士の関係がうまくいっていない場合、毎日がとても憂鬱なものとなってしまいます。仲間との関係が、学生生活が楽しいものとなるかを決める重要なキーポイントともいえるからです。
しかし無理をしていては良い関係とは言えませんし、そういった関係は長続きしません。自分の相手との関わり方に問題がないかもう1度見つめ直してみてください。問題がある場合はそれを改善し、問題がない場合は運が無かったと割り切って、1人でいても、どーんと構えて自然体でいましょう。落ち着いて返事をきちんとしていれば何の問題もありません。
研究室に行きたくないときの対処法って?
研究室は、良くも悪くも狭く閉鎖的な環境になりがちです。1日の大半を同じメンバーと顔を突き合わせ過ごす場所であり、風通しが良くない場合は、なおさら心身ともに窮屈な思いをしていることでしょう。1度研究室に行きたくないと考えてしまうと、どんどんその思いが強くなり、苦しい気持ちに囚われがちになります。
そうなる前に、1度研究室から距離を置き、頭の中から研究に関する事を追い出してみてください。そして、普段しないこと、例えば料理をしてみるとか通らない道を歩いてみるとか、そんなことをしてみてください。ストレスから1時的に解放され脳が休まり、その後の研究のパフォーマンスも上がります。
学部生の場合
学部生の場合学年にもよりますが、研究室に顔を出し始めてからまだ日が浅いはずです。だからこそ、自分が馴染めていないかのような気持ちになるときがあるでしょう。
そんな時は、自分から誰かに話しかけてみるのをします。どうしてこの研究室に入ったのか、将来はどんな職業に就きたいのかなど、共通の話題を振ってみてください。案外、自分と同じように研究室に行きづらいという人はたくさんいるので、きっと良い友人が見つかるでしょう。
院生の場合
院生になると、研究室のメンバーの性格や好み、コアタイム以外の過ごし方など、大抵のことは知った仲になっているはずです。その中で行きたくないのは、同じ研究室にはもう話が合いそうな人がいないということになるので、なかなか打破しずらい状況に陥っているといえます。
そんなときは、研究室以外の学部の友達を作っておくことをします。話を聞いてもらうだけでも心が軽くなり気持ちが救われるので、同じ学部ではなくても、高校時代の仲間や親など、自分が気兼ねなく話せる相手と話すようにしましょう。研究室以外にも、自分の居場所があるという認識を忘れずにもつことが大切です。
修士の場合
修士で行きたくないときは、荒波を立てずにじっと我慢しましょう。修士になっているのに行きたくないのには、よほどの理由があるものとお察しします。しかし、学生との人間関係が嫌で行きたくなかったり、教授との関係や研究が上手くいっていないのならなおさら研究室に顔を出したほうが良いです。
この先あなたが評価されるには、とにかく研究計画と実績が必要です。ですので、卒業までの数か月もしくは数年の我慢で、あなたのキャリアが決定されるといっても過言ではありません。教授に悪印象を与えないよう、今の自分の研究に没頭してください。
博士の場合
博士課程の段階で研究室に行きたくない理由の1つとして、研究に行き詰っていることが挙げられます。研究室の教員からのプレッシャーもつらいですし、何より、自分がやりたくてやっている研究をやめたいと感じるほど追い詰められているのですから、相当に疲れが溜まっている状態と考えられ、そこから逃げたいと思うのは当然の思考といえます。
でもその一方で、「本当はこの研究を上手くやりたい」「自分ならできるはず」と感じていませんか。もうだめだ行きたくないと思ったら、何のために今の研究室にいて、何を目標に研究をしているのか思い出してみてください。研究室に初めて入ったときの気持ちを忘れずに、もう少し自分の研究と向き合ってみましょう。
初回公開日:2018年03月25日
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