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性悪説の内容・性善説との違いと本・論文の書き方

カテゴリ:自己啓発

更新日:2024年11月09日

もうレポートや課題に悩まずに済む!

世界四大文明の一つと言われ、世界最古の文明を持つ国の一つである中国には数えきれないくらい多くの思想が生まれました。そんな数ある思想の中でも最も有名な物が、性悪説と性善説だと言えます。それだけに、高校の課題や大学の論文のテーマに選ばれる事も非常に多いです。今回の記事では、そんな有名な思想である性悪説の論文の書き方を紹介します。

この記事を読めば大学のレポートと単位や高校の課題に悩ませられる心配が無くなります。何の気兼ねも無く、キャンパスライフや部活動を楽しむ事ができるようになります。論文や課題を完成させるために必要な知識や書き方を伝授します。

性悪説の内容

性悪説とは、人間は生まれたばかりの時は欲望に簡単に屈服してしまう、弱くて悪い生き物である、という考え方です。また同時に、悪い大人にならないように、生まれた後の教育や努力によって矯正していかなければならない、という考え方でもあります。

キリスト教にも七つの大罪や原罪と言った思想がありますが、言葉が似ているだけで、これらと性悪説は違う意味です。キリスト教の七つの大罪は、人間が生まれながらに持っている欲望が犯す罪の種類を指し、原罪とは、人類の祖であるアダムとイブが犯した罪を全人類が背負って贖罪をしなければならない、という意味です。

性悪説は人間の本質、つまりこの世に生を受けた時、簡単に罪を犯す弱くて邪悪な生物なのか否かを考える、という思想です。生物学にも似た観点を持っていると言えます。

性悪説を唱えた人物について

性悪説を最初に唱えた人物は荀子という人物です。じゅんし、と読みます。紀元前四世紀ごろに生まれた儒学者です。彼の弟子には法家として有名な韓非や李斯がおり、後々の政治にも大きな影響を与えました。彼の思想は日本の荻生徂徠にも影響を与え、荻生徂徠は明律国字解を記しました。

荀子は、君子が学ぶべきものは礼である、と説いています。例の中に国を統治する公正な精神を育むための要素がある、という考えを持ち、同時に人間は生涯学び続けなければならない、という生涯学習という思想も持っていました。人間は生まれた後の行動が肝心だ、と考えていたことが、よくわかります。

法治主義とは

法治主義とは性悪説を唱えた荀子の弟子である韓非などが唱えた思想です。当然、韓非が唱えた法治主義は性悪説の影響を強く受けています。儒家が唱えた徳治主義とは対極をなす思想であり、韓非は特に徳地主義に批判的でした。

韓非は特に、人が成長していく上で、環境を重視していました。お金や物資の多さや少なさに対して一番柔軟に姿を変えて人を律する事ができるのは、この時代は法律です。今よりも有数が強権で、日照りや大雨などの天災の影響を受けやすかった、この時代の環境を考えると、国を統制するための方法として、法律は最も効果的で柔軟な物だったと言えます。

人間は生まれながらにして弱くて邪悪な存在であるという性悪説の考え方に立てば、環境の変化に柔軟に姿を変えることができる法律を最も重視する事は理にかなっています。食べ物やお金が少なくなると気分が荒んで、果ては犯罪を犯してしまう、というのは古今東西共通です。

性悪説と性善説の違い

性悪説と対極の位置にあるのが性善説です。この項目では性善説とはどんな思想で、どんな人が唱えたのかを紹介していきます。論文のテーマとなる思想だけでなく、その思想に対して批判的な思想や思想の提唱者の考え方、研究者の事を理解する事は、論文を書くうえで重要です。

性善説の内容

性善説は性悪説と真逆の思想であると言えます。人は生まれながらにして善良で思いやりを持った生物である、という思想です。また、生まれた後の努力によってその善良さをもっと伸ばし、悪に染まらぬようにしなくてはいけない、という思想です。性悪説に比べてポジティブな印象から当時の学者の考え方から見ても、性悪説より幅広く支持されていました。

ただ、どちらの思想の方が当時の時代背景に合致していたかは、今となっては誰もわかりません。だからこそ、論文や課題のテーマとして出題のし甲斐があります。

性善説を唱えた人物について

性善説を唱えたのは孟子という名前の人物です。もうし、と読みます。実は孟子も荀子も、同じ思想家の影響を受けました。その思想家はあの有名な孔子です。孔子は仁と礼に基づく社会を理想にしていましたが、特に仁を重視していました。この事から、孔子の意思をより的確に受け継いだのは孟子と言えます。

性悪説と性善説が生まれたころの時代背景

性善説と性悪説は、中国の戦国時代と呼ばれる、非常に厳しい時代に生まれました。この時代は戦争や略奪が頻発し、まさに人の悪意が蔓延っていました。そんな中、人はどうして悪に染まってしまうのか、また、悪に染まらないようにするにはどうすればよいのか、どうすれば善の心を持った人間になれるのか、という理由を研究したのが孟子と荀子です。

現代の世界ではどちらの考え方がメジャーなのか

現代の世界では明らかに性悪説の方がメジャーである、と言えます。性善説の方が多数派なのは日本くらいです。教育論や経済のシステムなど、全ての人が極力平和に、そして暮らしやすい環境にするためのシステムが整っています。孟子や荀子が生きたころとは比べ物になりません。これは生まれつきではなく、生まれた後の環境を重視しているからと言えます。

本人の意思を多少なりとも無視してでも、生まれた後の環境をなるべく良質で、均一にすることで、悪としてこの世に生まれてきた人間に矯正する、ととらえることができます。

性悪説の読み方

性悪説はせいあくせつ、と読みます。間違っても、しょうあくせつなどと読まないようにしましょう。せっかく、素晴らしい論文や課題を作成しても、いざ人の前で声に出して発表する時に間違った漢字の読み方で話してしまっては、本当によく研究してきたのか、疑われてしまいます。流石に、それは勿体なさ過ぎます。

加えて、中国発祥の思想なので、漢字くらいはきちんと読めるようにしておきましょう。

初回公開日:2018年04月25日

記載されている内容は2018年04月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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