「取り越し苦労」の意味と使い方とは?
人はみんな生きている中で、取り越し苦労を誰しもが1度は経験するでしょう。取り越し苦労とは、どうなるか分からない将来や未来のことをあれこれと考えたり悩んだりと、無駄な心配をすることを意味します。未来を予測して心配するというよりは、悪い方向にいくのではと過剰な心配をすることです。
よく耳にする言葉ですが、他にことわざや類語ではどのような表現があるのか、紹介していきます。
「取り越し苦労」はことわざでどう表現するの?
ことわざで取り越し苦労を表現する方法もあります。他にどんな言い回しがあるのか、紹介していきましょう。
杞人の憂い
このことわざは、杞の国の人があるとき天と地が崩れたらどうしようと心配している所に、天も地も崩れないし問題ないと教えてあげた人がいて結果安心したという話に基づいています。
天は気が積もったもので、地は土が重なったものでできていて、人はみんなその中で生きているため崩れる心配はないと励ましました。そういった本来不要な悩みを、「杞人の憂い」と取り越し苦労と表現しました。
気で気を病む
よく「病は気から」とも言うように、このことわざは必要のない心配をして自分で自分のことを苦しめることを意味します。特に心配する必要はないのに、あれこれあることないことを思い浮かべて悩み続けるときに使うことわざです。
呉牛月に喘ぐ
このことわざは、水牛が暑さを嫌がるあまりに月を見ても太陽と見間違えてしまって喘ぎ取り越し苦労をしてしまうことを意味します。本来月なので暑くもないのですが、熱い太陽と勝手に思い込んでしまったおかげで、不要に苦しみを感じ続けてしまった取り越し苦労です。
「取り越し苦労」は他に類語でなんという?
取り越し苦労は別の言い方ではどういった表現があるのでしょうか。主な類語としては、「考えすぎ」「過剰な心配」「勘ぐりすぎ」「無駄な心配」「危惧」などがあります。会話や文章によって、表現の仕方を工夫するといいでしょう。
「取り越し苦労」はどうやって治したらいいの?
誰でも本来不要な心配をしすぎて悩み続けることは避けたいところです。それでもやっぱり心配してしまうこともありますが、幸いにも取り越し苦労を治す方法はあります。どういった治し方があるのか紹介していきましょう。
健康に気を使い体調万全にしてみる
人は体調がよくないと、マイナス思考になります。ネガティブなことばかり考えがちなとき、自分の体調は万全なのか、暴飲暴食気味でだるさはないのか、運動不足で体が重くなっていないか思い当たるふしがないか一度立ち止まって考えてみましょう。
一つでも何かひっかかることがある場合には、まずそこを改善してみると悩んでいたことが不要だったと気づくことに繋がるでしょう。
悩み事に立ち向かってみる
不安を打ち消すには、まず打ち消すためにどうしたらいいか努力をすることも必要です。
考えているだけでは何も解決はしませんし、永遠に悩み続けるもの。例えば金銭面のやりくりや、健康上の心配がある場合には、家計簿の見直し、節約の改善、減塩レシピを考案、毎日ウォーキングを取り入れるなど具体的に取り組んでみましょう。行動に起こすことで自分の思考も整理されてくるので不安をなくす新たな方法に出会えるチャンスにもなります。
取り越し苦労していたのか確認してみる
一度不安になると中々心配をぬぐえないものですが、心配したことをノートかメモに書き留めておいて本当にそれが現実に起こったかを確認してみるのも一つの手です。
一度ネガティブゾーンに入り込むと抜け出すには目に見える「希望」「安心」が必要な場合もあります。書きまとめた心配リストを後で読み返してみてください。意外にも実際には起こらなかったことに気付くでしょう。
初回公開日:2018年03月14日
記載されている内容は2018年03月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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