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恩着せがましい人の特徴や性格|褒められたい/見返りを求めたい

カテゴリ: 人間関係

更新日: 2025年03月06日

恩着せがましい人は、自分が人に何かをしてあげた時に、その相手が自分にお返しをしてくれるのが当り前だと考えています。同様のお返しか、それ以上のお返しを期待しています。「こうしてあげたよね」「ああしてあげたよね」と言いながら、あなたが自分に何かお返しをしてくれることを期待しているのです。

決してあなたのことを心から思って、無償でしてくれたというわけではありません。もともとあなたからのお返し、見返りを期待してやっていただけなのです。ですから、もしあなたがお返しをしなかったなら、不機嫌となり、ますます恩着せがましい言動をあなたに繰り返すことになるかもしれません。

恩着せがましい人が、人のために何かをしてあげるのは相手からの見返りを求めてやっているにすぎないのです。

相手より優位に立って支配したいから

人に何かをしてもらった人は、してくれた人に対してどうしても引け目を感じてしまいます。こうした心理を利用して、恩着せがましい人は相手との関係を築こうとすることがあります。

相手のためにいろいろとしてあげることで、自分の方が相手より常に優位な立場にたつことができますし、相手が自分の思い通りに動いてくれるようにもなると考えているのです。

確かに、別に頼んではいなくても、自分のために何かをしてくれたなら、普通の人はある程度の引け目を感じるようになりますので、その相手には強く言えなくなります。心の中で何か思ってはいても、それを正面切っては言えません。

このように、恩着せがましい人の中には、相手より優位に立ち、相手を自分の思う通りに動かしたいという理由で恩を売る人もいるのです。

ナルシストのように自己愛を満たしたいから

恩着せがましい人は、相手のことを思いやってということではなく、ただ自分の存在や価値を認めてもらいたい一心で、人のために何かをしています。ですから、相手がどのように感じているかはほとんど考えず、自分のしてあげたことだけを、ひたすら強調することになります。

「こうしてあげてよかったでしょう」「助かったよね。私のおかげだよね」とか、相手の気持ちにはまったく関係なく、自分がどれだけ相手の役に立っているかを強調したがります。

そういうところが、自信過剰のナルシストのように見えるのですが、本当は自信がないからこそそうしているのです。自分の行為が役に立っていると相手に認めてもらい、自信を持ちたいという強い自己愛から、過剰に恩着せがましく、相手に同意を迫っているにすぎないのです。

しつこいのは他人の気持ちに鈍感だから

恩着せがましい人は、他人に共感することができませんし、相手の気持ちを考えることが苦手です。別に頼んでもいないのに、いろいろと自分のために何かをしてきて、いちいちそのことで恩を売ってきます。

恩着せがましくされている人からすると、おせっかいな人にしか思えません。でも、「迷惑だ」とはっきりとは言い返せないので、相手が感謝し、喜んでいると思い込まれて、いつまでも恩着せがましい言動をされることになってしまいます。

恩着せがましい人は、自己愛性人格障害に特有の、相手の気持ちに鈍感な性格の人たちです。ですから、相手のことは考えることなく、自分の価値を認めてもらうためだけに、いつまでもおせっかいをし、恩を売り、恩着せがましくすることになるのです。

恩着せがましい人とはどう接すればいいの?

それでは、周りにいる恩着せがましい人とどう接すればいいのでしょうか。それが気になることかもしれません。以下、恩着せがましい人が家族、上司、恋人・友人であった場合の接し方についてみていきましょう。

恩着せがましい家族・親も少なくない

恩着せがましい家族と言う場合、一般的には親が子供に対してするケースがほとんどでしょう。「お前のためにこうしてやった」「お前ために我慢してやった」「お前のために苦労させられた」などと、子供に対して恩着せがましく言う親が結構いるものです。

中には、子供に対して「育ててやったんだ」と言う親までいます。子供としては、「別に頼んでないし」と言いたくもなるでしょう。

こうした親は、本当は自分が子供に対してしてきた(あるいは、している)ことに自信がなく、自分ではそのことに意味も感じられないので、「お前のため」と子供に恩を着せることによって、自分の行為の意味を感じようとしているだけなのです。親としての自分に自信が持てないだけなのです。

恩着せがましい家族・親との接し方

恩着せがましい親に対して、「もういい加減にして」と子供がもし距離を置いたとすると、その親は自分の価値が認められていないことに不安を覚えることになります。すると、自分の価値を子供になんとか認めてもらおうと、以前よりもっと恩着せがましく言うことになってしまいます。

恩着せがましい親は、自分が子供に対してしてきたことをとにかく認めてもらいたいし、感謝してもらいたいと思っているのです。そうしてもらうことで、自信を持ち、自分の価値を感じたいのです。

ですから、そうした親には「ありがとう」「おかげで、助かってる」などと日頃伝えてあげるようにすれば、次第に恩着せがましい態度が少なくなってくるはずです。

職場で恩着せがましい上司の下につく場合も

「お前のためを思って言ってやってるんだ」「お前のためにやってやったんだ」「お前のためにどれだけ苦労をさせられていると思ってるんだ」などと、「お前のため」を口癖のように言う恩着せがましい上司が、もしかするとあなたの周りにもいるかもしれません。多くの会社で、こうした上司が結構見受けられます。

こうした上司は、本当は上役からの評価を非常に気にする自信のない人で、部下のためということに自分の行為の正当性を求めようとしている「小さな人」だと言えます。そうすることで、自分の存在に自信を持とうとしている人なのです。

恩着せがましい上司との接し方

「そんなことを言われても、私はお願いしていません」「別に苦労をして頂く必要はありません」などと、もしこうした上司に言い返そうものなら、その上司は「わかっていないやつだな」と怒り狂って、ますます「お前のため」を強調し続けることになるかもしれません。もしかすると、嫌みを言われたり、嫌がらせを受けたりすることになるかもしれません。

こうした上司に対しては、とりあえず相槌を打っておくのが無難です。強く言い返そうとせず、いつものことと聞き流すほかありません。もしあなたが上司を黙らせるだけの仕事ができるのであれば、実際にやって見せることで、上司の恩着せがましい態度を減らすことができるかもしれませんが、なかなか大変なことでしょう。

恩着せがましい恋人・友人にめぐり会うことも

「お前のためにせっかくしてあげたのに」「これを買うのにどれだけ苦労したと思う?」「だったら付き合ってあげてもいいよ」などと、いろいろと恩着せがましく言う恋人や友人も結構いるものです。こうした上から目線の人と親しく付き合わなければならなくなると憂鬱になっていかざるを得ません。

「俺がご馳走してあげるよ」というので、遠慮してリーズナブルな食堂でおごってもらっただけなのに、「豪勢なものを食べたね。それで、お返しは?」なんて言う恋人が実際にいたりするのですから、自分の人を見る目を鍛えないと大変なことになってしまうかもしれません。

だけど、こうした恋人や友人は、一見自信過剰なナルシストにも見えますが、本当は自分の存在や価値に自信が持てない人たちなのです。

恩着せがましい恋人・友人との接し方

恩着せがましい恋人や友人は、自分の行為に自信がもてないので、自分のことを認めてもらおうと、一生懸命アピールしているにすぎません。

そして、この人たちは相手や周りの人たちがそれに当然応えてくれると思っていますので、「別に頼んでいないし」「そんなの必要ないし」などと言い返すととても不機嫌になり、内心は傷つくことになります。結局、もっとアピールしなければと思い、ますます恩着せがましい言動をすることになるかもしれません。

こうした恩着せがましい恋人や友人に接するときには、この人たちの言うことには強く言い返さず、とりあえず「ありがとう」と伝え、相槌を打ちながら聞き流していくことです。そうしながら、少しずつ距離を取っていくように工夫していくのがいいでしょう。

初回公開日:2017年08月14日

記載されている内容は2025年03月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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