「理不尽」とは?
「理不尽」とは「すじみちの通らないこと、道理の合わないこと」と辞書には説明されています。つまり理不尽な事を言われるというのは「正しくないことを主張されること」ということです。
生きているとこのような「理不尽」だと思うことで怒られたり、注意をされる経験をすることも少なくないでしょう。そのような時にどのような態度をとったらいいのか、どのようなフレーズが望ましいのかを順を追ってみてみましょう。
理不尽だと思うことで怒られた経験はありますか?
理不尽だと思うことで怒られたことはありますか?自分には身に覚えのない事で責められたり、自分は関わっていない仕事の責任を追及されたりして悔しい思いをした経験はあるでしょうか。ほとんどの人はなんらかの理由で上記のような経験があると思います。人と人が関わる現場では時には「誤解」から、そして時には「感情的な理由で」起こりがちなことです。
「なぜ、自分だけがこのような事で怒られるのか」と考えると我慢できないほど悔しさや怒りが湧いてくると思いますが、どこにでも起こる可能性があり誰もが経験している事だと思うだけで少し客観的に状況を見ることができるかもしれません。
その時どんな対応をしましたか?
誰かに理不尽なことで怒られたり注意をされたとき、自分はどんな対応をしたでしょうか。理不尽なことを言われると、ついカッとなって強い口調で反論してしまいがちです。
また上司や先生など目上の人から理不尽なことで怒られたり注意をされた場合には反論することもできずに強いストレスとなってしまうこともあります。そんな経験はありませんか?
理不尽なことで怒られたり注意されたりしたときの反応にはいくつかのパターンがありそうです。「反論する」「黙ってしまう」「不本意ながら謝る」などです。
では、実際にそのような場面ではどのような対応をするのが一番望ましいのでしょうか?上記の3つの対応意外にはどんな対処の方法があるのでしょうか。
相手別、理不尽なことで怒られた時の対処法
ここでは相手別に理不尽なことで怒られたり注意された時の対処法を考えてみたいと思います。家族の場合と職場の上司や顧客への対処は当然違ってきますが、不要なトラブルを生まないためにはどのような対処をするのが良いのでしょうか?
親
親に理不尽なことで怒られるという状況では多くの場合、親は自分が理不尽な事を言っているとわかっていても感情に流されて止められない。そうでなければ、親自身が自分のエゴを抑えられずに子供に押し付けているという場合もあるでしょう。
どちらにしても、親の気持ちがある程度落ち着くまで話を聞くというのもひとつの対処のしかたではないでしょうか。親の言葉が途切れたところで、こちらは冷静な言葉を返しましょう。
もし親が自分で理不尽な事を言っていると自覚があるようなら、今親が言っていた内容をオウム返しに聞き直してみるのもいいでしょう。「お母さんは○○と言ったけど、本当にそう思っているんだよね」という確認です。親の気持ちが落ち着いていたら、冷静に「自分は○○の部分は言い過ぎた」と言ってくれるかもしれません。
「エゴ」については後述します。
上司
上司が理不尽なことで怒っている場合、次のようないくつかの心理的な理由が考えられます。
⓵利害関係が絡んでいる場合⓶上司のプライドに関わる問題が絡んでいる場合⓷仕事の責任を相手に押し付けるための確信犯的な場合、などです。
⓵「利害関係が絡んでいる」と考えられる場合にはその利害関係が何であるかを推理する必要があります。その上で上司が触れて欲しくない「人」や「キーワード」を避けた上で冷静に事実を伝えるのが望ましいでしょう。
⓶「上司のプライド」に関わると判断した場合は、形だけでも「上司の忠告」への感謝の気持ちを最初に表すことで上司のプライドを傷つけない配慮が必要です。
⓷上司が自分に責任を押し付けようとしていると感じた場合は、その場は無難な態度で納めて信頼できる同僚やその他の人物に客観的な解決方法を相談してみるのも一つの方法です。
客
店や会社の顧客から理不尽なことを言われた場合の対処の方法にはぜったいにしてはいけないNG対応があります。それは⓵当事者意識の薄い態度、⓶後回し、たらい回し、⓷客側に非のあるような言い回し、の3つです。
たとえ理不尽と思われることで客が怒っていても、⓵しっかり話を聞くという意思を示す、⓶最優先で対応する、⓷不安を与えてしまった事への謝罪をする(クレーム自体への謝罪は真相がはっきりしてから言う)、という丁寧な対応をしましょう。
顧客への対処を間違うと後の仕事へ悪影響を及ぼしかねません。「ただ謝罪する」というのも良い対処とは言えません。上記のポイントをふまえた上で一人一人の顧客の個性に合わせた丁寧な対応を心がけましょう。
自分中心の考えで怒る人にはどうしたらいい?
理不尽なことで怒る人のうち、一番やっかいだと誰もが感じるのは「自分中心の考えで相手を責める」人です。自分の「エゴ」から相手を責めている事にさえ気づいていない事も多くあります。
「あの人には何を言っても無駄」と周りからさじを投げられてしまう事もあるでしょう。でも、相手が家族の場合や仕事上どうしても関わらなくてはならない相手の場合には対処を考える必要があります。
「エゴ」を辞書で引くと「他人の利益を考えず、自分の利益を中心に考える思考」という説明があります。ここに、相手のエゴとつきあうヒントがあります。
「エゴ」から理不尽な事を言う相手には「相手の利益になる事」を提示してみてください。いくつか提示するうちに表情から「相手の心が動く条件」がわかるでしょう。その条件をきっかけにこちらの正論を少しずつ伝えるようにしましょう。
理不尽なことで怒られたときに言うべきフレーズは?
ここでは理不尽なことで怒られるという場面で使うと有効なフレーズを考えてみましょう。相手の激情を冷やす言葉、自分が主張するときに有効な言葉をいくつか例で紹介します。
相手の話を聞くときに言うべきフレーズ
相手が理不尽なことで自分を責めてくれば誰でもすぐに反論したくなるでしょう。でも、反論するのはちょっと我慢してください。反発したい気持ちをぐっと抑えて、まずは怒っている相手に感謝の言葉をひと言使いましょう。
上司なら「ありがとうございます」、家族や友人なら「自分の事考えてくれて嬉しい」というような言葉です。そして次に相手が自分に言った言葉を確認するように繰り返しましょう。
「○○という事ですね」「○○と思ってくれていたんだね」というように、相手が言う言葉をオウム返しに言ってみてください。あくまでも「私はあなたの話をちゃんと聞いています」という態度を示します。
相手は何度も自分の言葉を確認するうちに少し落ち着いてくることが多いものです。
自分の主張を話すときに言うべきフレーズ
初回公開日:2017年08月26日
記載されている内容は2017年08月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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