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防衛本能でキレてしまう人の特徴・ストレスとの関係性

カテゴリ:人間関係

更新日:2024年11月09日

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キレる原因「防衛本能」とは?

防衛本能の本来の意味

「目の前にボールが飛んできたら目を閉じる」、「熱い物に触ったら手を引っ込める」など、何らかの危機に瀕した時に、無意識に発動して身体を守るのが防衛本能です。生命の危機だけでなく、「受け入れがたい状況」や「潜在的な危機」に瀕した時にも、それによる不安を、無意識(本能的)に和らげようとして、発動します。

つまり、防衛本能は、身体にそもそも備わった大事な機能です。しかし、防衛本能は、発動した状況や頻度によって、「健康」なものと「不健康」なものがあるのです。

防衛本能の種類

まず、もっとも単純なのが、自己を守るための防衛本能です。危機的な状況に陥ると呼吸困難になったり、嘔吐したりなどの症状が出るのが、これに当たります。

また「その状況を認めない」「なかったことにする」というのも、防衛本能の1つです。これが行き過ぎてしまうと、悪い事が起こっているのは自分ではないとして、他人や物のせいにしたり、依存するようになってしまうこともあります。

防衛本能は、本来は自分を守るためのものです。上手に付き合うことで、現在の状況を受け入れつつ、将来の不安を予測して行動し、悪い結果にならないために努力をして自分を高める、ということができるものです。

防衛本能でキレてしまう人の特徴や性格

「防衛本能」と聞くと身を守るための防御のイメージがあるかと思いますが、じつは人によっては攻撃に転じてしまう場合があります。「攻撃は最大の防御」といったところでしょうか。自分を強く見せる事で、自分を守っているのです。

防衛本能で攻撃的になってしまう理由

防衛本能が過剰な人は、まず二つのタイプに分けられます。「人見知りタイプ」と「言い訳タイプ」です。

「人見知りタイプ」の場合は、人と接する事を避けようとします。他人に傷つけられたり、逆に傷つけてしまったりして、自分が嫌な思いをする事を避けたいという気持ちが強く働いているのです。

「言い訳タイプ」は、自分を強く見せる事で自分を守ろうとする気持ちが強く働きます。そのため、失敗した時のための言い訳を用意するのです。例えば、テストの前日に勉強したにもかかわらず「全然勉強してない」と言ってしまうのも、この言い訳タイプの防衛本能です。

これら二つのタイプに共通するのは、失敗を極端に恐れているということです。失敗して恥をかくと、自分の価値が低下してしまうように思っているのです。そのため、これらはともに、もっと過剰に反応すると「攻撃タイプ」となってしまうのです。

「攻撃タイプ」は、失敗を極度に恐れるあまり、自分が失敗した時に、相手がそれほど責めてはいなくても、自分の立場が危うくなったと感じてしまい、攻撃して自分の優位な立場を守ろうとするのです。

攻撃タイプはこんな人

先述したとおり、防衛本能が過剰に強い人は「失敗を極端に恐れる」という傾向があります。なぜそのようになってしまったのかは人によって様々でしょうが、「過去に失敗をして大恥をかいてしまった」または「過去に失敗は恥だと教え込まれた」という経験がある場合が多いでしょう。

そして、失敗を恐れるので、自分の関心のある分野や安心できるテリトリーから出ようとしません。また、その状況を守るために、新しい分野や意見の違う人を拒絶する傾向があります。

それらに加えて、自意識や自己愛が強すぎ、プライドが高いので、他人のアドバイスも受け付けません。その結果、反省することもできず、自ら成長を妨げてしまうのです。

また、自分のキャパシティを超えて無理してしまうこともあります。努力が無駄になるのを恐れて、意固地になってしまう結果です。

「新しいものを拒絶」「無意味なプライド」「意固地」によって視野が狭くなりますので、周囲の人ともコミュニケーションを取る事が難しくなります。そうなると、更に自分を守るようになり、悪循環となってしまうのです。

コミュニケーション内での防衛本能の紹介

コミュニケーションを取るのが苦手だという人は、防衛本能が強い傾向にあります。防衛本能は生きていく上では必要なものですが、行き過ぎてしまうと、どんどん孤立していってしまうのです。

では、どのようにすれば防衛本能と上手く付き合って、周囲の人とコミュニケーションを円滑に取ることができるようになるのでしょうか?

失敗した程度では、人間の価値は下がらない

「こうあるべき」に囚われない

防衛本能が強い人とのコミュニケーションの取り方

プライベートの集まりで、防衛本能の強い人がいた場合は、一旦距離を置くのが良いでしょう。しかし、チームワークが必要な仕事で、どうしても一緒にいなければならない場合、相手の防衛本能をほぐす必要があります。ここでは、その方法を2つ紹介します。

1つは「褒める」ことです。どんなに小さなことでもかまいません。「褒め言葉のさしすせそ」というものがあります。「さすが」「知らなかった」「すごい」「センスがいい」「そうなんだ」というたった五つの言葉で、相手の警戒を解きほぐすことができるのです。

ポイントは絶対に相手の言葉を否定しないことです。防衛本能が強すぎる人は、ちょっとした意見の食い違いでも拒絶と受け取ってしまいます。

ただし、心にもない褒め言葉を口にするのが辛い人もいるでしょう。そういった人は、最後の「そうなんだ」が言葉です。「その人がそういう考えを口にした」というのは紛れもない真実ですので、「そう(考える人)なんだ」と認める事は嘘をついていることにはなりませんし、自分の気持ちではちょっと違うなと思っていても、この言葉だけでは拒絶になりません。

2つ目のほぐす方法は「自分の今の感情を正直に言う」ことです。

もし相手の防衛本能が暴走してしまい、攻撃的な言葉を投げつけられたら、すぐに「今、私はとても傷つきました」と伝えてみてください。後からではなく、その場で言うことが重要です。

防衛本能が暴走してしまった人は、冷静な状態ではありません。相手がどう感じているかは二の次になって、自分の心を守るためだけの言動を繰り出しているのです。そこで、相手の気持ちに気づくことで、冷静さを取り戻すかもしれません。

防衛本能とストレスの関係性

防衛本能が過剰に働いてしまう人は、なにも特殊な人というわけではありません。ストレスが溜まることで、防衛本能が暴走することは誰にでもあることです。

ストレスによって、心も体も疲れてしまうと、自分を守ろうとするメカニズムがより強く働き始めて、相手のちょっとした言動に強く反応しがちになってしまうのです。

もし自分が、普段なら気にもしないはずの言葉に傷ついたり、周囲の人の言動にイライラしている事に気がついたら、ストレスが溜まっている証拠です。早めに休養を取るなどしてリフレッシュし、「自然体の自分」に戻すようにしましょう。

初回公開日:2017年07月19日

記載されている内容は2017年07月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。