離婚する際に慰謝料を請求するためには、離婚原因となる行動があったことが前提になりますが、その事実を証明しなければなりません。しかし、別居婚の場合には、例えば慰謝料発生原因となる行動を相手がしていても、気づきにくいのです。
同居していれば、相手のふとした言動から浮気や不倫などに気付くケースが多いのですが、別居ではそれが難しいでしょう。証明できなければ、慰謝料請求は難しくなってしまうのです。
財産分与ももらえないケースもある!
別居婚の場合でも、夫婦の収入を合算し支払をしてそこから貯蓄しているような場合には、財産分与請求できる可能性もあります。けれど、この場合にも、別居婚特有のデメリットがあります。それは収支を管理していない側には、相手がどのような財産を持っているのかを把握しきれないことです。
同居婚の場合には、自宅に通帳などもありますから出入金の流れも分かるでしょうし、どこの生命保険に加入しているのかとかの情報も分かるはずですから、その運用方法なども予想できるでしょう。
しかし、別居婚の場合にはどこの口座に貯蓄しているのか、株や投資信託などをしているのかなどの情報は分かりにくい場合もあります。財産分与請求をする場合、自ら開示させることもできますが、どこに資産があるか分からない状態ではその請求も難しく、財産分与を受けることも難しくなってしまうのです。
デメリットをメリットに変えるためには?
デメリットを工夫で軽減することは可能です。あなたの心がけ次第で別居婚の欠点は補えるでしょう。その方法を紹介しましょう。
1日ゆっくり過ごす!
日頃忙しい別居婚の夫婦2人が取れた休日は、2人でゆっくり一緒に休みましょう。普段忙しく働いている2人だからこそ、休むことで日常の疲れも取れ次週からも頑張れる活力になるでしょう。戸外を散策するとか、料理を一緒に楽しむとかの安らぎの1日を過ごすことで、お互いをいたわりあう雰囲気も作れるでしょうし、こういう時間が夫婦愛を育むことでしょう。
趣味を一緒に楽しむ!
別居婚のデメリットを埋めるためのコミュニケーションを取る方法として、趣味を楽しむこともいいアイディアです。趣味の釣りや登山、テニス、水泳、陶芸や絵画、ギターなど何でもいいですから共通の趣味を持っている場合は、自宅で2人の趣味を楽しんだり、外へ出かけてスポーツをしてストレスを発散しましょう。お互いの趣味が違っていても、どちらかが相手に譲って同じ趣味を一緒に楽しむ工夫をするのも、別居婚夫婦の心がより接近するキッカケとなるのではないでしょうか。
知人を呼んでパーティー!
別居婚の夫婦は、友人や知人を呼んでホームパーティーをするのもいいですね。お互いの共通の友人や知人、あるいは両親などを呼んで、バーベキューを楽しんだり、プチカラオケ大会や楽しいおしゃべりなどで遊ぶのもストレス発散になるでしょう。そうしているうちに、あなたはご主人の知らない面を発見したり、友人の中での夫立ち居振る舞いを見て新鮮な感覚を取り戻すかもしれません。
日頃のコミュニケーションを密に!
別居婚では、なかなか出会えません。それを補うためには、電話やメールなどの普段のコミュニケーションは大切な時間になります。毎日の電話やメールを欠かさないようにしたり、定期的にお互いの場所を訪ねたりしましょう。コミュニケーションを欠かさないようにすること、お互い秘密をつくらないことが夫婦としての信頼感を高めてくれます。
将来は同居することを目標にする!
子供ができた時のことまで含めて、将来は同居することなども話し合っておきましょう。今何らかの形で別居しているけれど、将来は同居して夫婦としてやっていくのだとという設計図があれば、お互い一体感も生まれるでしょう。それはやがて目標ともなり、お互いのテンションや一体感も高まるはずです。
妊娠したり子供ができたら別居婚はどうする?
現実的対応策は三つ!
別居婚の場合、子供ができた時の対応として、3つ程のアイディアが浮かぶでしょう。ひとつ目は妻が仕事を辞めるか、転勤して夫の元へ行き同居して夫婦そろって子育てをすること。妻がキャリアを捨てがたいのならば、夫の元で適当な時期に再就職先を目指します。二つ目は、妻の実家かその近隣に住んで妻が子育てをします。そして、夫にはしばらくは通ってもらうことです。
三つ目は中間地点に引越し同居して、2人で子育てをします。ただ、通勤一時間もかかる場所だと。子供が病気の時に保育園では預かってもらえませんので、その辺りの対応策を考えておかないとならないでしょう。特に感染症などの場合は絶対に保育園に置いてもらえないので、フルタイム勤務は難しくなってしまう可能性があります。
子供が3歳過ぎたら考える!
妻と夫の勤務先が遠く妻が専門職などでそのキャリアを捨てがたい場合は、その対応に誰でも悩むことでしょう。この場合、多くは母親側で子供は育てるということになるのでしょうが、子供が居る場合の別居婚は、3歳程度までならなんとか大丈夫と言われています。子供は3歳を過ぎたら、家族一緒に住めないことが不思議に感じるはずですが、大人の事情を察して言いたいことも言わない場合もあります。
口に出さなくても、内心傷ついていまう可能性もあります。これは口コミなどでも言われることですが、父親不在は子供に精神的影響があるようです。身近に父が不在なのは、子供心に何らかの違和感を感じるようで情緒不安定になるケースも…。それに、女性が自立して一人で子育てると言っても、物理的に保育園の送り迎えなど大変になるでしょう。
将来的には子供はお金がかかる!
子供が大きくなれば、将来お金がかかっていきます。こうしたことも考えなければなりません。別居婚だと生活費が2重にかかってしまいますから、なかなか貯金もしにくいようです。同居すれば、別居婚でかかる経費を子供に回すこともできるでしょう。そういったことを含めて熟慮し、事前に話し合っておくと慌てないですみますね。
別居婚するのに住民票の手続きは必要?
初回公開日:2017年08月25日
記載されている内容は2017年08月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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