言葉に詰まることの改善方法・原因と言葉に詰まる人の特徴と心理

日常生活で人と話す機会はたくさんあります。会社では上司や先輩、同僚など。家に帰れば家族やご近所さん、近所の八百屋さんなど。会話が楽しく、あっという間に時間が過ぎることもあれば、会話が弾まず言葉に詰まることもあります。

ちょっとした日常会話で言葉が詰まるときや大事な場面で言いたいけれどうまく言葉が出てこないときなど、私たちは焦ってしまったりストレスを感じます。では、なぜ言葉に詰まるのでしょうか。今回は人との会話で言葉に詰まる原因と対策についてご案内します。

まず、人と会話する場面とはどのようなケースが考えられるのでしょうか。

2、3人のごく少人数での会話もあれば、大人数などグループでの会話、または大勢の人前でこちらから一方的に話す場面など、さまざまなケースが考えられます。大勢の人前で話す場合は緊張を強いられますし、大人数のグループでは人数が多い分、いろんな考えを持った人がいて話がまとまりづらくなります。少人数であっても、気の合う仲間であれば問題ありませんが、そうでない場合は言葉に詰まることもあるでしょう。

ではなぜ、言葉に詰まるのでしょうか。まずは原因を探っていきましょう。

話す相手に対して気構えていると、人は必ず緊張します。そして何を話してよいか分からなくなり、言葉に詰まるということになります。

例えば、初対面の人と話をする場合、緊張からうまく話せなくなります。そのような時はまず、相手がどういう人なのか、相手の話に耳を傾けて聞き役に徹しましょう。

相手の話の聞き役に徹することで、自分から話題を振る必要もなくなりますし、話を聴いてくれているという事実から、相手から自分に対する印象も良くなり、よい人間関係を築く大きなきっかけとなります。

こちらもよくあるケースです。会話の相手に対して自分を大きく見せようとすると、こんなこと話したら嫌われてしまうかな、などと余計なことを考えて言葉に詰まってしまいます。

例えば、就職面接。面接が合否を左右すると考えると、話す一言がとてつもなく重要なものに思えてきます。面接官の顔色をうかがいながら、話す内容と言葉を選んで慎重になります。

しかし、相手は意外と細かい言葉までは意識していません。大切なのは、会話のキャッチボールができているか、内容が大幅にずれていないかということです。緊張するのは当たり前だと腹をくくって、会話を楽しみましょう。

単純に、話している相手の会話内容が返答しづらい内容であるため言葉が詰まる、というケースもあります。

例えば、友人の悪口であったり、政治宗教、もしくは突然突拍子もないことを話されてもびっくりして返答に困ります。そのような返答に困る会話になってしまった場合は、気構えずに素直に自分の思いを表現していきましょう。

相手に無理に同調することはせず、「あなたはそう考えるのですか。しかし自分はこう考える。」ということをきちんと伝えることも大切です。取り繕っても仕方ありません。後々の関係のためにも自分はこう思うということをしっかりと伝えましょう。

苦手な相手の場合は、話したくないという気持ちがあるので頭に会話が入ってきません。

また、会話の内容が他人の悪口や噂話など、話しづらいものである場合も言葉に詰まることとなります。

そのような人と話す場面ではなるべく短い時間で会話を終わらせるようにし、相手の言ってきたことに軽く相づちをしてその場をやり過ごすことが賢明です。

言葉に詰まることが多い人は、緊張しやすい人と言えるでしょう。

また、本来の性格が几帳面な人や神経質な人は言葉を選びすぎて慎重になりますし、相手のことを考えすぎてしまう人も相手を傷つけないようにと慎重になり、言葉に詰まる傾向があります。

総じて言葉に詰まる人とは、日本人によくある、真面目で優しい人に多いと言えるでしょう。

「何か話さなくてはいけない。」（緊張）
「会話下手だと思われたくない。」（焦り）
「早くこの場を立ち去りたい。」（注意が相手に向いていない、会話の内容はあまり重要視していない）

言葉に詰まるとき、私たちの心理状態はいずれも緊張や焦りなど、リラックスとは程遠い状態だと言えます。リラックスできていない状態では、心から会話を楽しむことができず、会話が苦痛になってしまいます。

また、本来人はコミュニケーションを通して情報交換をしたり、楽しんだりしますが、苦痛であれば人と接すること自体苦手になってしまいます。なるべくリラックスを心がけ、自然体で会話ができれば、言葉に詰まることも少なくなります。

言葉に詰まるときの表現はどのようなものがあるでしょうか。

「あ、あのー」「え、えーと」など、次の言葉につなげるために、とりあえず話してしまう接続詞的な役割の言葉があります。その場しのぎで使うこれらの言葉ですが、意外と逆効果であり、相手から見ると、何となく自信がなさそうだったり、何を考えているのか分からなかったりします。次の言葉が出てくるまでの間は、焦らずにゆっくり話すことで改善できます。

それでは言葉に詰まるときの会話術はどのようなものがあるでしょうか。

相手の言ったことをそのまま発言することで、あなたはそう考えているのですね、という相槌のような意味合いになり、自分で言葉を選ぶ必要がありません。返事の言葉に困った時に使えます。ただし、あまりおうむ返しばかりしていると、話を聴いていない人と思われてしまうので要注意です。