有能な怠け者か診断できるチェック項目
リーダーにふさわしい資質に有能な怠け者というものがあります。普通はリーダーというのは働き者であるというイメージを持たれることも多いのですが、有能な怠け者というのはどういうことでしょうか。有能であることは間違いがないのですが、上手に手を抜くことを知っているということです。
まずは自身が有能な怠け者であるかどうかを以下の項目でチェックしてみましょう。
スケジュールは常に頭に入っている
まずはこれから行うべきことをきちんと把握しておかなければなりません。いつ、どこで、何の予定があるのかを理解した上で優先順位をつけていきます。
無能な人は得てしてこの順番がぐちゃぐちゃになってしまっています。それも全てはスケジュールをきちんと把握していないことに由来します。
観察力に優れている
有能な怠け者は観察力に長けています。上司や同僚、部下のそれぞれの特性を知っていることで、その場やその人ごとにふさわしい対応ができるようになります。
「目端が利く」というのはまさに要領のいい人を表す言葉で、そのためには絶えず周囲に気を配り自分がどう動くべきかを計算する必要があります。
人に使われるより人を使うほうが好きだ
いわゆる「いい人」では有能な怠け者にはなれません。有能な怠け者の真骨頂は上手に人を使えるところにあります。人の下で働くことで満足するようではよくてNo.2止まりです。
また完璧主義が過ぎて、何事も自分で全部やらなければ気が済まないタイプの人もいます。こうした人も有能な怠け者にはなれません。時には人に任せる、人を使うといった手を用いることの重要性を知る必要があります。
細かいことには興味がない
無能な人ほど、どうでもいい細かいところに気を使います。出来上がりの品質には影響のないところにいくら気を使っても自分の評価が上がることはありません。むしろ仕事が遅い人間だ、無駄な作業をしている人だと低い評価を受けかねません。
有能な怠け者は細々としたところよりも、もっと大局的な位置から物事を俯瞰します。より簡単にいうと力の使いどころを知っているということになります。無駄なところにリソースはかけないということです。
課程よりも結果のほうが大事だ
いくら頑張っていたとしても、結果が出なければ評価はされません。よく営業マンで頑張って見込み客を訪問しているが、まったく成果を出せない人がいます。そして「いまは種を蒔いている時期です」という言い訳をよくします。
しかし有数にとって興味があるのはその種からどの程度の収穫量があるのかという点です。どんな実がなるのかやいつ発芽するのかはその都度報告すれば良いことです。問題はどれだけのものを得られるかという結果を具体的に伝えられるかどうかです。
目的のためなら手段は選ばない
前項でもお伝えしたとおり、結果が非常に大事です。そこで結果を得るために有能な怠け者は手段を選びません。もちろん法律に違反するようなことはご法度ですが、必要であれば敵を作ることも厭わず、その時自分がなすべきことに集中しています。
中途半端にいい人でいたいがために、徹底できない人は無能の烙印を押されても致し方ありません。有能な怠け者は優先事項はなんなのかということをしっかり抑えているということでもあります。
物事を逆算して考える傾向がある
スケジュールの管理にも共通することです。無能な人は一つひとつの事柄を積み重ねていくことにしか頭が回りません。それに対して有能な怠け者は完成形をイメージして、そこから逆算してその時その時必要な作業を行います。
たとえば1ヶ月後が締め切りの場合、有能な人は締め切りから逆算して2週間前にはここまで、1週間前にはここまでと区切りを入れます。そうすることで今日やるべきことが見えてくるのです。
「有能な怠け者」の名言の由来
そもそも有能な怠け者という言葉はどこからきているのでしょうか。この言葉を言ったといわれるのはドイツ軍の上級対象として軍の再建に努めたハンス・フォン・ゼークト(1866年4月22日〜1936年12月27日)です。ゼークトは軍人のタイプを4つのタイプに分類しました。
・有能な怠け者は指揮官にせよ
・有能な働き者は参謀に向いている
・無能な怠け者は下級兵士が務まる
・無能な働き者は銃殺するしかない
というやや過激なものです。その真意というものはどこにあるのでしょうか。
前線指揮官
前線で指揮をとる指揮官は多くの任務をこなさなければなりません。作戦立案、兵士の士気を高める施策、食料の調達、偵察、全体の戦況把握など。その決断一つで多くの人の命がかけられ、また結果によっては国の命運さえも左右します。
そこに有能ではあるが怠け者を配置するというのは、日本人の感覚としてはなかなかわかりづらいものがあります。日本では勤勉であることが尊ばれ、怠け者は低い評価を受けるからです。
司令官など
初回公開日:2018年03月25日
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