懐が深いとは(意味)
懐は服を着た場合の胸の辺りの内側
「懐が深い」という言葉にも使用されている「懐(ふところ)」は、服を着た際の、胸の辺りの内側部分を指します。
または両腕を前に突き出した場合に、両腕と胸で囲まれるその空間の事です。
包容力があるという意味
「懐が深い」という言葉には「包容力がある」、「度量が広く、他者を理解する能力に長けている」という意味があります。言動や行動の印象が柔らかく親しみやすい、接する態度に優しさを感じられる人の事を指して「懐が深い」と言う場合があります。
類語は「来る者拒まず」
「懐が深い」の類語として、「来る者拒まず」という言葉があります。この意味は「様々な人を受け入れられる程、度量が広い」です。他には「情が深い」や、「寛大」、「許容範囲が広い」といった言葉があります。
懐が深いと器が大きいの違い
器が大きいは「細かい事を気にしない」
「器が大きい」とは、「小さな事など一々気にせず、多少の事では怒りをもったり悲しまない人」という意味です。この反対の言葉では「器が小さい」があり、これは「小さな事に目くじらを立て怒ったり悲しむ人」という意味があります。
違いは無限であるか有限か
「懐が深い」は「どんな相手でも理解できる能力があり、それによって包容する事ができる人」で、無限性があります。そして「器が大きい」とは、「小さい事を気にしない大らかな人」という意味で、器という言葉からも有限であると感じられます。
「懐が深い」は心、「器が大きい」は考え方だとすると、「無限であるか有限であるか」の違いがあると考えられるでしょう。限りのない優しさがあると思える事から「懐が深い」という言葉の方がより、人として情が厚いといえます。
懐が深い人の特徴
必要以上に責めたてない
誰かが何か失敗したとしても、懐が深い人は決して必要以上に責めたてる事をしません。静かにどうしたのか、何故失敗したのかを聞き、そして共に「これからどうすれば失敗を取り戻せるか」を考えてくれます。
誰とでも仲良くなれる
懐が深いという特長から、どんな相手であっても仲良くできますし、人によって態度を変えるような事はしません。「この人は利用価値があるから仲良くしておこう」、「この人は役に立たないから避けよう」なんて打算的な考え方もしないのです。
いつでも穏やかである
イライラしていたり、すぐに泣いたり愚痴を言う人は、精神的に安定している状態とはいえません。そういう人は周りに対して八つ当たりをしたり、周りも一緒にいると疲れてしまいます。懐が深い人は、「いつでも穏やかである」、「怒鳴ったりヒステリックにわめいたりしない」ので、皆からも好かれやすいのです。
人の気持ちを考えられる
懐が深い人は自分だけの考えで行動せず、自分以外の人の気持ちを考えて話したり、行動しています。
悲しんでいる人には悲しみが癒えるまで寄り添ってあげ、落ち込んでいる人にはどうしたのか優しく問いかけます。
失敗した人に対しても怒る事をせずに優しく諭すので、周囲の信頼も厚いのでしょう。
人を見かけで判断しない
一見派手な髪型や服装をしている人を相手にすると、殆どの人は「怖い性格をしていそうだ」と感じ、避けようとするでしょう。しかし懐が深い人は、容姿や体型といった見かけで人を判断せずに、誰とでも平等に接します。それは懐が深い人が、見た目だけで「この人はこんな性格かもしれない」と先入観を持たないからです。学歴や経歴、家柄で「人より劣っている」や、「優れた人物だ」と比べる事もしません。
初回公開日:2017年03月15日
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