文章力を上げたい時に何をすればよいのか
小学生の時に作文や読書感想文が得意だった方もいれば、当然苦手だった方もいらっしゃるでしょう。文章力というのは、そんな小さな頃から差が付いてしまっているのです。文章を書くことが苦手だった方は、学生時代にはレポートや論文、社会に出てからも書類仕事が苦手だったりするのではないでしょうか?
TwitterやLINEといった、近年良く使われているSNSツールでは長文を余り書かないためか、全体的な文章力は年々衰えてきているといえるでしょう。
そもそも文章力とはどういうもので、文章力に乏しいと思った時に何をすればよいのでしょうか。今回はそんなお悩みに応えるべく、文章力アップのためのコツやトレーニング法を解説していきます。
文章力の基本
そもそも「文章力」とはどのようなものを指すのでしょうか?辞書で引いても「文章力」の確固たる意味は見当たらないのです。
「文章」だけでみると以下のような意味があります。
1 文を連ねて、まとまった思想・感情を表現したもの。主に詩に対して、散文をいう。
2 文法で、文よりも大きな単位。一文だけのこともあるが、通常はいくつかの文が集まって、まとまった思想・話題を表現するもの。
3 威儀・容儀・文辞などとして、内にある徳の外面に現れたもの。コトバンク/デジタル大辞泉より
ここでの大きなポイントは、「文章はいくつかの文が集まって、まとまった思想・話題を表現するもの」という部分です。
そこで文章力を「文章」+「力」と考えると次のように考えることが出来ます。
文章力は文章を書く力であり、語る力でもある
文章というと書くというイメージが強いですし、それは間違っていません。よって文章力の意味合いの一つは「いくつかの文をまとめて、まとまった感情・思想・話題を書くことで表現出来る力」といえるでしょう。
ですが文章とは書くためにのみ使われる力ではありません。文章は書くだけでなく、口に出して語り、表現することにも使われているのです。
普段そこまで文章を意識して話をする方は多くありませんが、よくよく話を聞いてみると話が上手な人と下手な人ではその内容の伝え方・伝わり方に大きな違いがあるのに気が付きます。よって文章を分かりやすく語る力も文章力としてとらえられるでしょう。
文章力がない人の特徴と改善方法
文章力がある人は、意外と本人が意識していない内に文章力が身に着いているという場合が多いです。努力をしていることもあるのですが、一体どうしてそうなれたのでしょうか?
逆に文章力のない人は、文章力のある人に比べて少し特徴があります。それは本人の苦手意識とはあまり関係がないため、これから改善出来る余地がたくさんあるのです。
それではまず文章力がない人の特徴を見ていきましょう。
文章力がない人の特徴
文章力がない人の共通点の一つとして、「書くことも苦手だけれど、読むことも苦手」というものがあります。書く以前にどうして読むことが苦手になってしまったのか、というのは、書くことが苦手なことにも繋がりを持ちます。文章力がない人のうち、書く・読む共通して苦手な人の特徴について解説していきます。
言葉が出てこない・言葉の意味が分からない
文章力がない人の特徴として、語彙力のなさがあります。文章を綴る・読むためにはまず言葉を知らなくてはなりません。それが不足しているため、文章を作りたくても思ったような内容にならず、思っていることを上手に伝えることが出来ないのです。
また言葉の意味を正しく知っているということも大切です。いくら言葉を知っていても意味が分からなければ正しい表現が出来ず、文章の内容がきちんと相手に伝わらないため、もどかしくなってしまいます。
便利になった弊害・長い文章への苦手意識
SNSを利用している人数がここ数年で爆発的に増え、使用する媒体も増えました。ですが共通して言えることが「綴る文章・読む文章が短い」ということです。
ブログは写真を入れたとしても、ある程度の長さの文章の組み立てがある程度必用ですが、TwitterやLINEといったツールでは長い文章はそれほど必要としません。インスタグラムに至っては写真がメインで文章はあまり必要がありません。TwitterもLINEもとても便利なツールですが、文章力といった点で見るとあまり長い文章を書かない・読まなくなってきている原因の一つと言えるでしょう。
短い文章に慣れてしまっていると、本を読む場合、一冊読むのも億劫になりがちです。長い文章を読めないということは、文章への理解力が少々乏しく、文章力がないということになります。
文章の組み立て方が分からない・主語と述語
5W1Hという言葉を耳にしたことはないでしょうか?
いつ(When)
どこで(Where)
誰が(Who)
何を(What)
何故(Why)
どのように(How)
の頭文字を取った言葉です。
これは話を相手に分かりやすく伝えるポイントとしてよく使われていますが、文章はこれに「どうする、どんな状態であるか、どんなだ」といった述語を加えることで成り立っています。その中でも特に主語と述語が大切で、述語は文末に置かれます。文章力のない人はまずその順番が曖昧です。
例えば上を例に取ると「家でリンゴを食べた」という文があるとします。この場合「リンゴ」が主語で、「食べた」が述語です。この順番が「食べたリンゴを家で」といった風に変えると、なんとなく意味は伝わるかもしれませんが、上手な文とは言えないでしょう。
文章の組み立て方が分からない・接続詞の使い方
文章力がない人は「てにをは」といった接続詞の使い方が間違っている場合も多いです。
例えば「私は新幹線に乗るために東京駅まで行きたいです」という文章があります。それが「私が新幹線に乗るための東京駅まで行きたいです」となると、少し違和感を感じないでしょうか?物事をきちんと伝えるためにも接続詞の使い方はとても大切なのです。
先に挙げた主語と述語、そしてその間の接続詞を上手に使えないことが、文章力のない人の特徴と言えるでしょう。
初回公開日:2017年07月28日
記載されている内容は2017年07月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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