自己催眠とは
自己催眠とは、文字のとおりで自分に催眠をかけることで、1930年頃にドイツの精神医学者J・H・シュルツ博士が自律神経を整えるために行った自律訓練法が基礎になっています。
自己催眠により自分の潜在能力を目覚めさせることは多少は可能ですが、自己催眠の効果は一時的なものなので、自己催眠は才能を目覚めさせるきっかけにはなりますが、自己催眠のみでの才能の開発は難しくなっています。
そして、自己催眠にかかりやすい方と、かかりにくい方が存在しています。
自己催眠がかかりやすい人
実際には人間は無意識のうちに自己催眠を行っています。モチベーションを高めるために自身を鼓舞する時には良く行われています。これは脳による働きですが、このときに暗示のかかりやすさのことを被暗示性言います。
被暗示性の高い方には特徴があって、幽霊を見たことがある人や、想像力が豊かな人、そして天然だとよく言われる人が自己催眠にかかりやすいとされています。自己暗示は自分にかける暗示ですので、まっすぐな考え方を持っている人や効果を信じている人ほど、かんたんに暗示が働くことで自己催眠にかかりやすくなっています。
自己催眠にかかりにくい人
一方で、自己暗示があまり効かないために自己催眠が利きにくい人の特徴は、自分の意見にこだわりがある人や、喜怒哀楽を表現するのが苦手な人、そして催眠の力を信じていない人が自己催眠にかかりにくいとされています。特に、ひとつの考えに執着している人には、新たに自己催眠をかけて暗示を与えることは難しいといえます。
自己催眠のメリット
自己催眠の一番のメリットは、自分で自分の好きなにいつでも暗示をかけられる自由度の高さです。やり方さえ習得してしまえば、いつでも自分で自分に必要な暗示を与えることができます。たとえば、モチベーションをアップさせることで目標達成に向かう行動が円滑にできるでしょう。
他にも緊張を緩和してストレスを解消させることや、思考をマイナスからプラスに転換させることができます。
自己催眠のデメリット
反対にデメリットもあり、自己催眠は習得がしづらいことが一番のデメリットになります。自己催眠は自分だけでマスターしようとしても、できずに挫折する人も多くなっています。その場合は催眠術を教えてくれる催眠術師のセミナーや講座他に参加すれば自己催眠の方法を教えてくれます。
初心者には入門編として、本やCD他が販売されていますので、取り掛かりとしては購入して使ってみることをします。しかし、本当に覚えたい方はプロの方にならう方が早く覚えることができます。
自己催眠術のかけかた
自己催眠をかける時のコツがあります。自己催眠をかける時は、催眠状態になりやすい静かな場所を用意して、リラックスします。深く座れるソファや布団の上が最適で、自己催眠中にそのまま眠っても大丈夫にします。自己催眠を深く効かせるには、無意識状態になる睡眠に移行するのが効果的です。
自己催眠のやり方は、まず深呼吸してゆっくり息を吸ってから、目を閉じて息を止め、そのあとゆっくりと息を吐き出します。これを5回繰り返して行います。そして「右手が重い」と心のなかで暗示を繰り返してかけます。これを同じやり方で左手、そして右足、左足、最後に頭と、順番にこれを行っていきます。
自己催眠状態に入ったら、自分にかける言葉を念じて自分の変わるイメージを持ちます。たとえば、ダイエットならば、痩せて綺麗になった自分をイメージします。眠気が来たらそのまま眠ってしまって構いません。これを毎日繰り返して行います。
自分への暗示文
自己催眠をかけるのに必要な暗示文とは、心のなかで唱えるイメージに向けた言葉ですが、なりたい自分をイメージするのに暗示文は欠かせません。
暗示文は現在進行形か過去形で作るのがコツになります。将来に向けた願望の文章であると、今の自分はそうなっていないことを強調してしまうからになります。なりたい自分に「すでになっている」か「なった」として暗示文を作ります。
また、暗示文は否定文ではなく、ポジティブな文で作ります。潜在意識は否定を認識しづらいので必ず肯定的な文にします。ダイエットであれば、「太らない」という言い方はせずに「痩せた」としてポジティブな文にします。良い暗示文の例とすると、「自分は◯キロ痩せることができた」とか「自分は完全に禁煙できた」とかの成功をイメージできる文にします。
暗示方
自己催眠とは、自己暗示をかけることになります。そして暗示とは「思考や感覚に影響を与える言語による刺激」、または「非言語(感覚)による刺激」のことになります。言語の刺激はお分かりですが「私痩せている」という言葉かけのことになり、非言語の刺激は「視覚」「聴覚」「身体感覚(触覚)」「嗅覚」「味覚」へのなんらかの影響のことです。
たとえば、美味しいものを創造すると、お腹が空いてきてしまうのも、刺激によって受けた暗示の効果になります。自己暗示とは、自分で自分に対して言語や非言語の刺激を与えることになります。
潜在意識
自己催眠をかけるうえで潜在意識について知っておくことも大切で、自己催眠を使いこなすためには有効な手段になります。自己催眠は潜在意識を書き換えることを行うためだからです。
自己催眠は危険なのか
自己催眠(催眠療法)に危険性はまったく無いとは言えません。それは専門家の催眠術師がかけるのでないために、暗示のかけ方に間違いがあっておかしな暗示をかけてしまうことがあります。過去には変な暗示をかけてしまった結果、自律神経失調症を患ってしまった方や、精神的におかしくなってしまった方もいます。
自己催眠は遊びで行うのではなく、自己啓発や生きていく上での問題を解消する手段として、やむを得ず自己責任で行うものとなります。しかし、変な暗示をかけさえしなければ、自己催眠は基本的には安全に行うことができます。それには、「自分自身を信頼すること」と「催眠の基本を理解すること」の2つを守った暗示をすれば安全に自己催眠を行えます。
自分自身を信頼するとは
初回公開日:2018年10月23日
記載されている内容は2018年10月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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